表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/61

13.エンカウント率

突然ですが、後書きに三梨からお願い事がございます。

そういう物がニガテな方は、勝手ながら後書きは無視して下さい。

よろしくお願いいたします。

森から歩いて2時間後。オレは今、ヘルモードの真の意味を悟ったかもしれない。


「ギャゥゥン……」

「クソ!これで何体目だよ!」


20匹を倒したところまでは数えていたが、血を抜き、溶解液で溶かしまくった為、辺りは溶けかかた狼が大量に散乱していた。狼の綺麗だった緑色の毛皮も爛れていたり、分断されていたり、もはや数を数えられる状態でもない。

時たま、血の球を回避してくる狼には、右手の形見の剣と左手のククリナイフで対処していた。

はじめは1つの狼の群れと交戦しているだけだった。だが気付けば、戦闘中に別の群れに『偶然』遭遇するのを、もう3回も繰り返した。狼が「あ?」と気付かず茂みからいきなり出てきた時は少し吹き出しそうになった。それが現在進行形で発生している今はもう全然笑えないけど。

戦闘音に引かれてとかではなく、『偶然』出て来るって所が恐ろしい。

正直、今はもう狼なんて10匹同時でも問題にならないのだが、このまま来られ続けたら、いずれ体力の限界が来る。今も30匹ぐらいの狼に囲まれている、と思うのだが、『擬態』が発動している狼もいるらしく、残りの数が正確に数えられなかった。

群れのほとんどが倒されたら逃げたりする狼もいるだろうに、全ての狼が玉砕するかのように突撃してくる。

以前の様に、溶解液のヴェールをつくろかとも思ったのだが、狼の猛攻で中々上手い具合に事を運べていない。狼一匹からとれる血は、恐らく3~4ℓ前後。以前のクマは20リットル以上抜いてるから、

5匹分は抜かなければいけなかった。『増幅』を使う暇も無い。

『液体操作』は一纏まりになった水ならそのまま操作できるが、別々の容器に入った液体は一つずつに『液体操作』を使い操作しなければならない。つまり、一体の狼の血を抜いたら、また次の狼の血を抜来はじめるというのを繰り返さないとヴェールを作血を確保できない。

というかいくら何でも出会う狼の数が無茶苦茶だ。『カーネルの町』に入る前はこんなに出て来なかった。

もしかして魔族軍が何かしているのか?それとも、整えたオレの装備の何かが此奴らを引きつけているのか?

今もまた狼の輪から一匹が飛び出して来た。こちらを食らわんとする大きな口を開き噛みつこうとするが、形見の剣を突き出し口内から刺し貫き頭を砕く。飛び込んできた勢いを利用して、そのまま死体を剣で弾き飛ばすように狼の輪の外に投げ捨てた。


(なんで今日はこんな無茶苦茶な襲われるんだ?倒しても倒しても『お代わり』が来るんだけど)


情報を分析しつつ、狼の相手をしていると、どうやら『次』が来たようだ。ただ、それは狼ではなかった。


「「ガァァァァァアア!」」

「キャウン!?」


オレから見て左手側の方向に『咆哮』が轟き、狼が何かに弾き飛ばされ宙を舞った。

嫌な予感がするが見ない訳にもいかず視線を向けると、狼の囲いを食い破ろうと2匹の熊が1つの狼の群れに襲い掛かっていた。熊と狼と人の三つ巴か。どんどん訳分かんなくなってくな。

だが、熊のおかげで若干の隙が出来た。目に物見せてくれる。


(いい加減お前ら全部ぶっ飛ばす!『液体操作』!)


今使っていた溶解液の水球は6つ。その内3つをまとめて一つの水球にすると、MPを消費して、溶解液と化した血の球が『増幅』され、すべて倍ほどの大きさになった。別液体変化を使って別液体にした水は、一度元の状態の液体に戻さなければ再び別液体変化が使えない。もう一度MPを消費する。


(濃硫酸から血に戻しニトログリセリンへ、30秒後に水球の一部を100度以上になるように少しずつ温度を上げろ)


すると、玉の一つが血の赤色が、無色透明の液体になる。ニトログリセリン、少しの衝撃で爆発する危ない爆薬だが、空中に浮かし一部の温度を上げることで遠隔で爆発させる作戦だ。と言っても10m以内にオレが居ないと発動しないからギリギリまで離れる。血の赤色が透明に変わるのを確認できた瞬間、オレは残りの血の球を使い、全力で狼の突破を試みた。30秒後に確実に爆発するかは分からない。その前に爆発する可能性もある。今ある血の球を使い捨ててでも血路を切り開く。


(囲みの奥、『擬態』を使っている狼もいるかもしれないけど、そいつらは剣で対処。今は目の前の奴だ)


オレは3つの水球を半分に分けて、再び6つの水球を作る。少し小さく必殺には至らないがしょうがない。

辺りを見渡し囲いの最も薄い所に当たりを付け、6つの水球を従えて突撃する。2匹の狼が挟み込むように襲い掛かってくるが、そのまま血の球2つを切り離し、狼にぶつけ処理する。続けて正面から4匹の狼が、包こんで来るかのように突撃してくる。鏃部分の血の球は残り丁度4個。だが3匹はそのまま水球に浸かり、一部を溶かし地に倒れたが、正面の一匹は水球を地面をなめるかのように体制を低くし飛び込むことで回避し、オレの前に躍り出る。走っていたオレは、勢いを止めることが出来ずオオカミとぶつかるが、

狼が体勢を低くしていたせいか、躓くように転がる。走っていた勢いがそのまま地面にぶつかる際の衝撃となり、形見の剣とククリナイフを手放してしまう。体の痛みをこらえ立ち上がろうとしたが、背中に衝撃が走り、地面に再びたたきつけられた。首を動かし背後を振り返ると、オレを踏みつけながら狼が大きく口を開けて此方を噛みつかんとしていた。その衝撃の正体は『擬態』で隠れていた狼だったのだ。何とか首と頭は守ろうと、左手でガードするも、防具もないローブの裾だけの腕に、勢いよく噛みついた狼の牙はたやすく食い込んだ。不思議と痛みはあまり感じない。ステータスの差があるからだろうか。

オレは残った右腕で、狼の目を狙い手刀を放つ。『ぐちゃり』と何かがつぶれる嫌な音を聞き手刀が眼孔に突き刺さると、その痛みに狼の顎が一瞬大きく開かれた。急ぎ左手を狼の口から抜き、右眼からあふれる血に『液体操作』を仕掛け、全ての血を抜き取らんとする。血が出ていくにつれ狼の動きが鈍くなるがそれを確認する前に狼ののしかかりから脱すると、周りには再び狼の群れがオレを囲んでいた。

MPも体力もそろそろ限界が近く、左腕が負傷状態、血の球は今狼から抜いたもののみ。

武器も手元にない。


(全くもう、この状況はさすがにキツイわ)


非常手段をとるのも検討しなければと思った瞬間、辺りに凄まじい轟音が鳴り響いた。それにやや遅れて何物も吹き飛ばせるのではと思わせる爆風が、辺り一帯に巻き起こる。それがオレが作ったニトログリセリンで起きた爆発だと理解するも、爆風に弾き飛ばされて木に叩きつけられ、肺から空気が全て押し出されると一瞬頭が真っ白になった。

次第に意識がハッキリする様になると、今日は叩きつけられてばかりだなぁと思いながらも、辺りの状況を見渡す余裕が戻る。

爆風をまともに受けたであろう狼は体を爆散させており、ここまで見た中で最も原型なく体が砕かれている。離れていいた何体かの狼がもがくように動いているが、殆どの狼が爆風により、気絶か死んでいるようだ。

オレも、ステータスの恩恵がなければ背骨が折れて死んでいたかな。

爆心地はまるでクレーターの様な有様で、周りの木は結構太い物もあるのにもかかわらず、全てなぎ倒され地面は抉れている。

ふと見ると、その倒れた木の一部に火が移っているようだった。慌ててMPを消費し、周りの狼の血を抜く。


(消火の為だけだし血のままでいいか。雨状にして、鎮火させよう)


燻っている所に重点的に疑似的な雨を降らせて消火していく。

そういえば途中で参戦してきた熊の姿が見当たらない。奴らHPが結構高かったはずだし、あの爆発でも生き延びて逃げたのかもしれない。

だいぶMPを使ったからか、木にぶつかった衝撃からか頭がふらつくも、ここに留まり続けていては確実にまた襲われる。まずは身を隠さなければ。

ウエストポーチの中から、緑と茶色の染料を取り出すと、急いで顔に塗りたくる。ロープに隠れている体はまぁ大丈夫だろうが、念のため手にも塗っておく。剣を回収したいが、ここで探すのに時間を掛ければ、また確実に襲われることになる。町にいる時にやるのは恥ずかしくてやらなかったが、こんなことになるなら町にいる時にやっておけばよかった。

獣共と合わないように祈りつつ、少し歩いた所に緑の長い葉が鬱蒼と生い茂ている所を見つけたので、その中に身を隠す。フードを深くかぶり髪が見えないように撫でつけ、じっと息を潜めた。10分ほどそうしていたが、狼も熊も出てこない。一先ず、落ち着くとMPの残りとレベルの確認のため、ステータスを確認する。そういえば最後にステータスを見たのはいつだったか。左腕も少し傷み始めている。


○一一一一一一一一一一一一○

l名前:トモヤ

l種族(状態):人族(左腕怪我<極小>)

lLV:11(1UP 3512/4800)

lHP:96/101(29UP)

lMP:3/38(14UP)

l攻撃力:80(28UP)

l守備力:93(30UP)

l行動力:98(40UP)

l幸運 ;-390(35UP 称号『転生者ヘルモード』の為-500補正)

l???

l-神様へのチケット

l-1週間無事だよチケット(期限切れ)

l祝福スキル

l-逃走吸収 (2/5LV)

l-徴収贈与(1/5LV)

l-時間停止(1UP  2/5LV)

lユニークスキル

l-鑑定の魔眼(1UP 2/5LV)

l-絶対記憶(1UP  2/5LV)

l-液体操作(2/5LV)

lスキル

l-狩猟<野生>(1/5LV) -咆哮(0/5LV)

l-統率(1UP 1/5LV)  -爪術(0/5LV)

l-擬態(1UP 1/5LV)  -剣術(1/5LV)

l称号

l-転生者<ヘルモード>

○一一一一一一一一一一一一○


ステータスも上がり、スキルレベルも上がっているが、それよりもまず確かめるべきは『これ』だろう。

今回の大量襲撃の原因、というよりも原因を抑えていたのはこのスキルだと思う。


○一一一一一一一一一一一一○

l1週間無事だよチケット(??? 残り 00:00:00)

l-この???は、残り時間がある限り常時発動。

l-???保有者が、称号『転生者<ヘルモード>』を保有している時、『幸運』+500補正。

l この補正はステータス画面では表示されない。

l-『期限切れ』まで、この???の詳細は調べる事が出来ない。

l-『期限切れ』から、12時間後にこの???は消滅する。

○一一一一一一一一一一一一○


オレは、それを見た瞬間天を仰いだ。女神さま、マジに守ってくれてたんだな…。

そしてもう一つ分かった事がある。『幸運』って、多分だけどエンカウント率のようなものなんだ。

この馬鹿みたいな遭遇率、

『幸運』-390がどれくらい獣を引きつけるか分からないが、先ほどの襲撃を見る限り、楽観は出来そうになかった。

いつも見て頂きありがとうございます。

実は執筆のモチベーションを保つために恥ずかしながらMFブックスの新人賞に応募してみようと思いまして…

つきましては、読者様の力をお借りしたいのです。

具体的には感想欄でストーリーや、誤字脱字、セリフの言い回しに少しでもおかしな所があれば、ガンガン批評して頂ければと思います。

何でも構いません。出来る限り校正を頑張りたいと思います。


物語とは関係ない事で恐縮ではございますが、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ