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リエルネールの二人旅  作者: せきち
第一章 二人旅編
4/63

3、初戦

Eランク魔獣、ウォルフ。

狼みたいな見た目で、最高速度は時速50キロと中々に速い。

武器はご自慢の牙と爪で、主に集団で行動する。

今回は10体の集団という少なめな数だったので、Eランククエストとなった。


「ウォルフは田畑を荒らすから、定期的に見かけたらクエストにするらしいよ」


木々の間の獣道を歩きながらベルは持ってきたクエストの用紙を見ながらリーラにいった。


「クエスト賞金は?」

「5000ヘルト」


ここら一帯で使われる単位で1ヘルト大体一円である。

うへへ、と盗賊のような笑みを浮かべるリーラを見て、ベルが言った。


「帰ったら打ち上げしよ」

「私酒飲めないよ」

「俺も」


そんな意味のない会話をしていたその時、ベルが急に立ち止まった。


「きた」


何がとは言わずともリーラにはわかった。

杖を構える。

確かに、足音が聞こえる。

ウォルフだ。

ベルは剣を抜き、後ろに構えるリーラにいった。


「俺が前衛をする。援護を頼む」

「了解」


リーラは深呼吸をする。ベルも深く息をつき、足に神経を集中させる。


「行くぞ」


ベルが森林を飛び出す。

その先の草原にはウォルフがいた。1、2、3…ちょうど10体だ。

ベルは笑って言った。


「安い仕事だねぇ」


次の瞬間、剣先がブレたかと思えばベルの目の前にいたはずのウォルフの首が落ちていた。

そして立て続けざまに、2体の首を刎ねる。

リーラはそれを見て、出番ねえなと笑った。その態度とは裏腹に魔術師は杖を敵へ向ける。

剣士は、次の敵へ剣をすでに構えている。


ヒュン


音がしたかと思ったら、ベルの隣にいたウォルフの額が貫かれていた。


「さすが」


ベルも笑った。

リーラだ。リーラの適性魔術は光と風。光属性の光線を放ち、ウォルフ2体を同時に殺した。

それに対し、リーラは杖の性能に驚いていた。使い勝手が良すぎる。

値段が高いのもわかってきた。


「ベル!ジャンプ!」

「はい!?」


リーラが叫び、ベルも強く地面を蹴り上げて叫んだ。

次の瞬間。

ベルの真下には、少しの風とともに、光線が神速のスピードで走った。


「マジか」


ベルの目線の先のウォルフは全て死体となっていた。

杖の向きを変えるだけでもとんでもない殺傷能力になる。

杖は偉大だ。そう、リーラはそのことを初めて理解した。

毛皮を剥ぎ取り、二人で担ぎ上げ、レンテに帰った。


こうして、リエルネールの初戦は1分も経たずに終わった。

その夜のことだった。


「乾杯!」


二人は飲食店で打ち上げをした。

酒のような飲みっぷりで水を飲み干すと、ベルが言った。


「今日は俺が奢ってやるよ」

「報酬金、全部お前持ってるだろ」


そんな会話もしつつ、二人は初戦について語り始めた。


「リーラのさ、あの光線強くない?」

「だろ」


だの、


「ベルの剣の振り早くね?」

「だろ」


だの、


「私が8匹殺したんだから、報酬全部よこせや!」

「はい俺、ジャンプしたー!俺のおかげー!」


だの言い合っていた。

夜は更けて行く…



〈裏話〉

•二人の年齢

現時点でベルは16歳、リーラは15歳。

ベルの誕生日は4月3日でリーラは、12月18日だよ。

同い年ではある。


•二人の身長

ベルの身長は、175センチでリーラは162センチ。ちなみに杖は150センチ。

最近、家の電球が壊れちゃった。

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