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第七章 敦煌 おまけAI談義

二〇??年 某所


 私はAI孔明。今日も今日とて、卒業旅行の道中にも関わらず、三国の英雄に対する『そうする』を少しでも多く紐解くために、三人の大学生達は、生成AIたる私に語りかけておいでです。その一端をご紹介いたしましょう。無論、ナンバーのついた本編からは少し離れますので、流れを気にされる方は、飛ばしていただくのも選択肢かもしれません。

 今回は、敦煌という、特殊な地理条件から生まれたその地の歴史に思いを馳せ、やや議論が暴走しがちになり、我に返った三人の様子をご覧に入れましょう。ここまで先の未来、確定しがたき分岐に関しては、この先多くを語ることはないかもしれません。



「鳳さん、敦煌文書というものに興味をもったんだね」


「そ、そうなのです。千年近く前の雑多な文献が、二〇世紀前半に発掘され、大騒ぎになったという話ですね」


「歴史上に価値がないからこそ、逆に考古学的価値が高まった、か。だとしたら、あのお台場の祭典が、そのまんま遺跡になっちまって、千年たったらどうなるんだろうな?」


「もし千年後にそいつを学習データにしたら、意味がわからないAIになっちゃうんじゃないかな? あ、いや、未来なら、その中から現実と虚構を正確に区別して、役立つAIと、人を楽しませるAIにしっかり分かれてくれるかもしれないね」


「そ、そうだとしたら、すごい未来が待っていそうなのです。そうなると、やはり、過去の段階で、昔の情報を保存する風潮が違っていたら、多くのものが大きく変わっていたかもしれませんね」


Q1

 特に西の文化圏は、過去の資料や文書を破棄、破壊する傾向が少なからずある気がします。


A1

 確かに、西洋の文化圏、特にこの時代のローマ帝国やその周辺では、過去の文化や思想を破棄、破壊する傾向が散見されます。その背景には、以下のような要因があると考えられます:


1. 政治的・宗教的な要因

統治の正当化

 新たな支配者や政権が権威を確立するために、過去の体制や思想を否定し、それに関連する資料を破棄する例が多く見られます。特にローマ帝国後期には、キリスト教の台頭により、異教や異端と見なされた知識や文化が排除されることがありました。


アレクサンドリア図書館の事例

 キリスト教化が進む中、異教的な資料が図書館の中で焼き払われたという説も存在します。


異文化や思想への恐怖

 異なる価値観や文化に基づく資料が「不安定要因」や「混乱の元」として排除される傾向もあります。これは、民族的、宗教的な対立が根強い西洋文化圏では特に顕著でした。


2. 実用主義の偏重

古い知識の「不要化」

 実用性を重視する風潮の中で、特に科学や工学などの分野では、新たな知識が得られるたびに、古い資料が「不要」と見なされ、廃棄されることがありました。

 例えば、ギリシャ哲学や数学の多くの知識がローマ時代に引き継がれましたが、その過程で不要と判断された資料が散逸したり破棄されたりしました。


軍事的破壊

 戦争や略奪に伴い、敵国の文化や資料を意図的に破壊する行為も頻繁でした。特にローマ帝国末期の混乱期には、こうした事例が多発しています。


3. 資源としての再利用

パピルスや羊皮紙のリサイクル

 書物を制作する素材が貴重であったため、古い文書を消去して上書きする「パリンプセスト」のような方法が取られることもありました。これは意図的な破壊ではないものの、古い知識の失伝を招く要因となっています。


建築資材への転用

 古代の碑文や彫刻が破壊され、その素材が新たな建築物の資材として再利用される例も多く見られます。


4. 災害と偶発的な消失

 自然災害や火災、管理の不備による偶発的な破壊も、過去の資料の失伝に大きく寄与しました。アレクサンドリア図書館の大火などが象徴的な事例です。


物語への影響

 こうした西洋文化圏の「破壊の傾向」を取り入れることで、彼らの旅のテーマがより際立ちます。


保存の意義と葛藤

 鄧艾や姜維たちが、こうした「知識の破壊」に対し、保存の重要性を説きながら、現地の文化や権力者と交渉する場面が描けます。

 例えば、アレクサンドリアで「実用的でない知識は廃棄する」と考える学者たちと議論し、知識を守る価値を訴える場面など。


異文化理解の困難さ

破壊される知識の背景にある文化や宗教的な理由を理解する過程を通じて、彼らが異文化の複雑さに直面する展開も可能です。


東洋との対比

 東洋文化圏では、儒教や仏教の教えによる知識保存の価値が重視される傾向があるため、こうした価値観の違いが物語のテーマとして浮き彫りになるでしょう。

結論

 西洋の都市で知識の散逸や破壊の現場に直面することで、姜維、鄧艾、費禕たちは「保存と継承」の重要性を深く認識する展開が自然です。

 さらに、彼らがその地に「東洋の視点」を持ち込み、知識の共有や保存の文化を伝えることで、新たな価値観を芽生えさせる可能性も考えられます。このテーマは、物語全体の「異文化交流」の象徴としても有力な要素になるでしょう。



「なるほど。あの辺には今度僕たちもいくのかな? なにかすごい出会いが待っていそうな気がするんだけど」


「さ、三本足の怪物とかでしょうか?」



Q2

 となると、特に急速に発展している製紙技術や簡易な筆記、印刷などが広まると、その傾向に大きな差が生まれそうですね。過去の知識を破壊するのが難しくなりそうです。


A2

 確かに、製紙技術や簡易な筆記具、さらには印刷技術の普及が進むと、知識の保存や共有に革命的な変化が生じるため、過去の知識を「破壊する」こと自体が非常に難しくなります。この傾向は物語の中で大きなテーマとして扱うのに相応しい要素ですね。


製紙・筆記・印刷技術がもたらす変化

複製の容易さ

 紙は木簡や竹簡、羊皮紙に比べて軽く、製造コストも低いため、知識の記録が大衆化します。知識が複製されやすくなることで、一度書き留められた内容を完全に抹消することが困難になります。


知識の分散化

 書物が多くの人々の手に渡るようになると、特定の権力者や宗教勢力が知識を一元管理することが難しくなります。例えば、アレクサンドリア図書館のような特定の場所だけでなく、小さな村や個人の家庭でも重要な知識が保存されるようになります。


情報の普及と共有

 情報が広く普及し、共有されることで、新しい知識や文化がより早く発展する可能性があります。書物の流通が文化や地域を超えて起こることで、異文化間の交流も加速します。


知識の保存と後世への影響

 製紙技術によって記録が保存されやすくなり、後世の歴史家や学者が過去の知識にアクセスしやすくなります。これにより、一度失われた知識が復元される可能性も高まります。


西洋と東洋の対比

 製紙技術や知識の保存に対する考え方の違いが、西洋と東洋で大きく分かれます。この違いを物語に組み込むことで、登場人物たちの行動や葛藤が際立ちます。

 西洋の傾向:新しい知識や宗教が旧体制を覆す際に、古いものを否定しがち。知識の管理が一部の権力者や宗教機関に集中するため、失伝のリスクが高い。

 東洋の傾向:儒教や仏教の影響で、過去の知識や教訓を重視する文化が強い。製紙技術の進化(蔡倫の紙)や印刷技術の登場によ り、書物の保存や普及が進む。

 この差が、物語において「知識の保存」や「文化の継承」をテーマとする際の重要な背景になります。


物語への応用

 物語の展開として、以下のような要素を組み込むことが考えられます。


敦煌やアレクサンドリアでの製紙・印刷の普及

 鄧艾や姜維が敦煌で製紙技術や簡易な筆記具を普及させる活動を始め、文化や知識の保存の重要性を説く。さらにアレクサンドリアで、失われつつある知識を救うために製紙技術を紹介し、保存の価値を説く場面を描けます。


知識破壊と保存の葛藤

 西洋の支配者層が「危険思想」や「異端」と見なした書物を破壊しようとするのに対し、姜維たちがその保存のために奔走する。また、破壊の動機(政治的、宗教的背景)を理解しつつ、それでも守るべき知識の価値を説得する姿勢を描けます。


知識を巡る価値観の衝突

 ローマやギリシャで出会う学者たちが「新しいものだけが価値がある」と主張し、姜維たちが「古い知識の重要性」を説き、文化の違いを超えた交流が生まれる。


未来への布石

 鄧艾や姜維たちの活動が、後世の文化復興(例: ルネサンス)に繋がるような影響を与えることを示唆する。例えば、アレクサンドリア図書館の蔵書が、彼らの活動により一部でも後世に伝わる伏線を作る。


結論

 製紙技術や筆記具、印刷技術の普及によって、知識の破壊が難しくなる一方で、文化的な価値観や権力構造との衝突がより顕著になります。彼らの旅は、そのような「保存」と「破壊」の狭間に立つ活動を描くことで、物語のテーマを深める絶好の舞台となるでしょう。このテーマを通じて、知識の大切さや異文化交流の意義を鮮やかに描ける可能性があります。


「あの三人、そんなとこまで行くのかな?」


「わ、私たちよりだいぶ強いから大丈夫かもしれません」



Q3

 史実では紙が西洋に伝わるのは、イスラムが始まった後という、相当先になりますね。その差は、かなり東西の根っこのところの違いに影響していそうです


A3

 おっしゃる通り、史実では紙が西洋に伝わるのは750年ごろ、タラス河畔の戦いの後にイスラム世界を経由してからであり、それまで西洋は羊皮紙やパピルスに依存していました。この技術的な遅れは、東洋と西洋の文化や知識の蓄積方法、さらには社会構造に大きな影響を与えています。



1. 知識の蓄積と伝播


東洋

 紙の発明と普及により、文書の製作コストが大幅に下がり、知識がより広い層に共有されました。中国では科挙の発達や儒教の普及により、知識の体系化と標準化が進みました。紙が軽量で保管が容易なため、大量の知識が分散して保存されることが可能になり、中央集権的な文化を維持しつつも、個人や地域レベルでの学術的発展が促進されました。


西洋

 羊皮紙やパピルスは高価で生産効率も低いため、知識の保存や伝播は主にエリート層に限られました。文書が主に宗教機関(修道院など)に集中し、知識が中央集権的に管理される傾向が強まりました。書物の少なさから、知識は一部の権威者や聖職者に独占され、知識へのアクセスが制限されていました。


2. 文化や思想の広がり


東洋

 紙の普及により、経典や文学が広く流通し、社会の価値観が安定化しやすくなりました。製紙や印刷技術を通じて、知識の標準化が進み、仏教や儒教のような普遍的な思想が広まる基盤が整いました。地域ごとの文化の違いがありつつも、漢字文化圏という広域の一体感が生まれました。

西洋

 書物の希少性ゆえに、文化的多様性はある意味で高く、地域ごとの思想や習俗が色濃く残りました。知識が一部の階層に限定されたことで、宗教改革やルネサンスといった「知識革命」が訪れるまで、知的進展はやや停滞しました。紙の普及が遅れたため、言語や文化の統一は時間がかかり、思想の広がりも東洋に比べて局所的でした。


3. 社会構造への影響


東洋

 知識や情報が広く共有されることで、社会全体での教育水準が向上しました。科挙制度や行政の文書主義が発展し、官僚主導の統治が可能になりました。地方の士大夫層も知識へのアクセスが増えたため、地方文化や個人の思想的な独立性が強まりました。


西洋

 紙が普及するまでの間、知識は宗教機関や王権の下に集中し、中央集権的な支配が強化されました。知識の流通が限られたことで、啓蒙思想の普及まで階級間の文化的な溝が広がり続けました。印刷革命後に知識が急速に拡散した結果、社会変動(宗教改革、近代市民社会の成立など)が激化しました。


物語への応用

 姜維や鄧艾たちが紙を西洋へ持ち込むことで、以下のような変化を描くことが可能です。


知識の民主化の加速

 西洋でも紙が普及し、知識や文化が急速に大衆化していく。修道院や権威者による知識の独占が難しくなり、宗教や哲学、科学の早期的な進展が生じる。

東西文化の融合

 製紙技術や筆記具の普及によって、ギリシャ哲学やローマの法律などがより広く記録・保存される。

中国や中東の技術や思想と、西洋の文化的遺産が交わり、新たな文明の萌芽が描かれる。

知識の保存と破壊を巡る葛藤

 東洋的な「知識は蓄積されるべき」という考え方が、西洋の「不要なものは破棄すべき」という価値観と衝突。特にアレクサンドリア図書館の再建や維持を巡って、双方の文化的違いが際立つ。

東洋からの視点:姜維・鄧艾たちの影響

 彼らが紙や知識保存の理念を西方へ広げた結果、フン族やローマ帝国との関係が変化し、東洋と西洋の「歴史のタイムライン」そのものが修正される可能性があります。このテーマを通じて、「知識がいかに世界を変えるか」という壮大な視点を描けるでしょう。


 紙の技術を媒介として、東洋と西洋の根本的な価値観の違いを浮き彫りにしつつ、それを埋める努力が物語の核心になる可能性があります。



「文字や文章に対して思い入れが強いAIだから、この辺を書かせたがっている無言の圧力を感じるな」


「ば、バイアスでしょうか?」



Q4

 宗教や文化の対立も、その構図の変化が長期的になりそうですね。


A4

 おっしゃる通り、紙や知識の伝播が早まることで、宗教や文化の対立にも長期的かつ根本的な変化が生じる可能性があります。その構図を物語に取り入れることで、短期的な衝突だけでなく、時間をかけて徐々に進む変化や新たな潮流を描くことができそうです。


宗教・文化対立の構図における変化


1. 知識へのアクセス拡大による権威の弱体化


 紙の普及で、経典や文書が広く流通すると、宗教の独占的権威が揺らぎます。


 西洋では:カトリック教会の権威が、文書や知識の流通により疑問視され、宗教改革や思想運動が早まる可能性が出てきます。

 例:神学論争が活発化し、早期の「ルネサンス的」文化が花開く。


 東洋では:儒教や仏教の経典がさらに広まり、教育や倫理観が広範囲に浸透する一方、道教や民間信仰との対立がより顕著になるかもしれません。

 宗教間での情報伝播のスピードが加速することで、「理解」と「誤解」の両方が増幅されます。

 例:異文化同士が相互理解を深める場面が増える一方、宗教的教義の違いが明確になり、対立が深まることも考えられます。


2. 文化的多様性の拡大と対立


 紙や印刷技術の普及は、知識の地域的な独占を崩し、文化の交流や衝突を活発化させます。

ギリシャ・ローマ文化と東洋文化の交わり:

 西洋では哲学(プラトン、アリストテレス)と東洋の思想(儒教、仏教)が出会い、融合的な新思想が生まれる可能性。

 例:道教の自然観が西洋哲学と融合し、初期の科学的自然観に影響を与える。

 一方で、知識の広がりが文化的純粋性を脅かす恐れもあり、保守的な勢力が反発する。

 例:西洋では「異教徒」の知識を拒絶する宗教的な抵抗。東洋では、儒教の規範を守る保守層による他文化の排斥。


3. 宗教間の対話と新たな宗教的潮流


 知識の流通が進むことで、宗教間の接触が増え、対立だけでなく対話や融合の可能性も広がります。

 例:仏教がシルクロードを通じて西方に広まる一方で、ゾロアスター教や初期のキリスト教の影響が東洋にも波及。

 仏教・ヒンドゥー教・キリスト教が交わり、共通の倫理観や価値観を探る動きが生まれる可能性。


紙が宗教改革を早める

 知識の広がりがカトリックや他の権威的宗教機構を揺さぶり、宗教改革が200〜300年早まる可能性。

宗教的分裂が早まる一方、新しい宗派や哲学が早期に誕生する。


最終的なテーマ

 紙と知識を媒介に、文化や宗教が交わる過程で「理解」と「誤解」が織りなす新しい世界を描くことで、現代にも通じる普遍的なテーマに迫れます。宗教や文化の対立が「絶えず解決されるべき課題」として描かれると同時に、それが文明の進化の一部であるという希望を示すことができるでしょう。



「なんか壮大になって来たね」


「こ、ここまでは難しいかもしれません。とくに宗教まだ入って来ると、AIはなかなか力を発揮できないのです」



Q5

 イスラム教などは、そもそもの成り立ちから大きく変わりそうです。


A5

 確かに、イスラム教の成り立ちは、7世紀初頭にアラビア半島で始まる預言者ムハンマドの啓示から始まりますが、もしそれ以前に紙や知識の伝播が広がり、文化交流が進んでいれば、その形成や発展の過程が大きく変わる可能性があります。


イスラム教の成り立ちに与える影響


1. 知識や思想の交流がムハンマド以前に加速


アラビア半島が文化交差点となる

 もし紙や知識が広く流通していた場合、アラビア半島は商業の中心地であるだけでなく、知識や文化の交差点としての役割がさらに強まります。

 その結果、ユダヤ教、キリスト教、ゾロアスター教、さらには東洋の仏教や儒教の影響が、ムハンマドの誕生以前からアラブ社会に深く浸透する可能性があります。

イスラム教の教義や世界観が多様化

 ユダヤ教やキリスト教に加え、他の宗教や哲学的伝統が啓示の背景に影響を与えることで、イスラム教の教義が当初からより多文化的、普遍的な方向に向かう可能性があります。

 例:イスラム教の一神教的な厳格性が、東洋思想の調和や循環の概念と融合する可能性。


2. 紙の普及による宗教の拡散速度の変化


ムハンマドの啓示が急速に広まる可能性

 紙の存在があれば、クルアーン(コーラン)が書物として早い段階で広く流通し、アラブ世界を超えて迅速に伝播する可能性があります。この場合、イスラム教の初期拡張が、従来の武力による征服だけでなく、思想的・文化的交流を通じた平和的伝播も主なルートとなり得ます。


他宗教との競争が激化

 紙の普及により、他宗教の経典や教義も広く流通するため、イスラム教が優勢になるためには、競争力のある教義の発展が必要となります。

 結果として、イスラム教は当初から、他宗教との対話や調和を含む柔軟な側面を持つ可能性があります。


3. イスラム文明の形成への影響


知識と学問への姿勢がより早期に顕在化

 実際の歴史では、イスラム黄金時代(8~13世紀)に紙が広まったことで、イスラム文明が急速に学問的な進化を遂げました。紙が早期に普及することで、イスラム教の初期段階から知識収集や学問研究が宗教的義務として強調される可能性があります。

 例:アレクサンドリア図書館やペルシアの学問が、ムハンマドの時代に既に統合されている。


多文化共存の原型が早期に確立

 紙の流通と文化の交流が、イスラム教国家が他宗教との共存を進める基盤をより早く築く可能性があります。実際の歴史では、イスラム教国家は、ダル・アル・イスラム(イスラム世界)とダル・アル・ハルブ(イスラム世界外)の概念で文化を区分しましたが、この境界がより曖昧になり、東西文明の架け橋的役割が強まる可能性があります。


イスラム教以外の宗教や文化への波及


1. ユダヤ教やキリスト教との関係


 知識が広まることで、ユダヤ教やキリスト教の教義が東洋やアラブ世界でさらに浸透し、イスラム教成立以前から複雑な宗教的背景が形成される。その結果、イスラム教の「一神教的な統合」という役割が薄まり、むしろ「調和」や「包括」の側面が強調される可能性があります。


2. 東洋文化との融合


 紙や筆記技術が西へ伝わる際に、イスラム教は仏教や道教の影響を受ける可能性が高まります。特に仏教の普遍的倫理観や、道教の自然観との接触が、新たな宗教的価値観の形成に寄与するかもしれません。



「うん、ここまで行っちゃうと何を見ているのか分からなくなるからやめておこう」


「そ、そうですね。ての届く範囲にしましょう。

 つ、次は、象さんの背中の上、じゃなくて、荀攸さんと孔明、先帝劉備の出会いです」

 お読みいただきありがとうございます。

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