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3話

なんかキリのいいとこまで書いてたら凄く長くなりましたw

後、配信での登録者増えすぎでは?と思うかもですが、そこはその…ほら、ご都合主義です。突っ込むことは許しません()

私が確認のためにアダマンタイトゴーレムと戦った時から今日で1ヶ月だ。

神さまの言うとおり、きっちり1週間経ったらダンジョンが世界各国に現れて、一部の人が狂喜乱舞していた。

でも、それ以上にステータスやスキルなんてものが導入された事について喜ぶ人がすごく多いかな。


【生活魔法】で家事が楽になった、とお母さんも喜んでた。


私も嬉しいけど、それ以上に少し怖いかも。

だからしばらくは待っていたんだけど、そろそろ行こうかなと思う。


「お母さん、この辺りのダンジョン、何階層で止まってる?」


「えっとねー、今のところ10階層くらいまでしか到達されていなくて、そこのボスで止まっているかな〜?

初めてのボスで死ぬ人が多いらしいよー?

でも、ボス部屋だけは特殊なようで、死んでも装備などが無くなっただけで、本当に死にはしないんだって。」


ふむ、優しいね。

痛みはあるんだろうけど、まぁ、死な安死な安。

でもボス部屋で死なないからってダンジョンで死なない訳じゃなくて、死ぬ人は沢山いるらしい。


だから、最近はダンジョンに潜る人は凄く減った。

安全マージンを取りながらゆっくりやる人もいるらしいよ。


「でも、独りだと寂しいな…」


どうしようか、そう思っていると、お母さんが見ているものがちらりと視界に入った。


「お母さん、何見てるの?」


「んー?

最近流行りの"ダンジョン配信"よー?

ダンジョン内は何故か電波が届くらしくて、ダンジョン内部の配信が流行っているんだって。

この子、可愛いのに強くて凄いわよ〜?」


お母さんが見せてきたのは、ノノだった。

白獣ノノ、ダンジョンが出てから、真っ先にダンジョンで配信をし始めて、安全マージンを取りながら最前線で戦う女の子。


見たところ高校生くらいに見えるけど、潜る許可は貰えてるのかな。

まぁ私が気にする必要は無いかな。


そのノノを見て真っ先に気になるところといえば、狼の耳とシッポだ。

そう、リアルワールド・アナザーでのレベル500の転生の時に出てくる種族である。


どんな種族かと言うと、速度と力が強くなり、魔法での攻撃が凄く弱くなって、魔法を食らうとダメージも増えるって感じの種族かな。


あのゲームでレベル500を超えていた人は全員転生後の種族になれているようだ。

それでも私みたいにステータスも保持している訳じゃなく、レベルを上げた時のステータスの上がり方が普通の人間よりもかなり上がってるらしいよ。


それにしても、この子、ノノはソロだけど、そんなんで大丈夫なのかな。

配信をしながらで周囲の警戒ができるのか、と思ったけど慣れているらしい。


奥の方から来たコボルトを手に持った刀で一刀両断していた。

なるほど、いいね。


…配信、か。


「お母さん、私も配信したい。

ぼっちは寂しい。」


「え?

そうねぇ…この子、ノノもそうだけど、片手が塞がるのが危ないんだよー?」


「ん、そこは私に任せて。」


「?」


「カメラが欲しい。

最悪、配信用じゃなくてもいい。」


細かい調整は私がすればいいと思う。

私のよくする生産は、【錬金術】だ。

よくある、石を金に変える、なんかじゃない。


説明が難しいから、省く。

とりあえず錬金術を使って、勝手に着いてくるように弄り、ネット小説でよくあるような物にしようと思う。


「うーん。

昔配信しようと思ってやめた時のカメラならあるよ?」


「それでいい。

お母さん、ちょうだい?」


「いいわよ〜。」


やった。

貰えたから、さっき言ったような効果をつけようと思う。


でも、素材なんてアダマンタイトしかないから、魔力で全て代用しようと思う。

でも、その場合とてつもない魔力を持っていかれるから、あまりしたくない。


「【錬金術】。」


私が一言呟くと、私の手に持つカメラが光り輝き始め、しばらく時間が経つと丸い目のような物になった。

コメントとか読めないな、と思い、このカメラが一部のコメントを拾って読み上げるタイプにした。


「うん、これなら手がふさがらない。」


満足気に私が呟くと、お母さんが少し呆れた目でこっちを見ていた。


「もはやなんでもありだね〜?」


「うん、でも、これは魔力半分も使った…」


さっきの戦闘も合わせるともう既にほとんど魔力は無い。

だから配信するのはまた明日かな。


「月菜、配信の時の名前とかは決まってるの?」


「ん、ゲームとおなじ。

ルナにする。」


「ルナちゃん…いいわね!

とりあえず自己紹介系の動画でも撮ってみたら?」


なるほど、自己紹介。

確かに自己紹介は配信の初めにやるよりも動画にひとつ残した方がいいか。


「うん、そうしてみる。」


配信ドローンだと言い難いな…

この目のような配信用カメラ、名前付けたい。


うーん、アイちゃんでいいか。

目みたいだから、アイちゃん。


「アイちゃん、こっち。」


私は部屋に戻って、とりあえず自己紹介を撮ることにした。

でも、自己紹介って何をすればいいの?


「お母さん、自己紹介って何をすればいいの?」


「あら、私が手伝うわ。

とりあえず、自分の思う自己紹介をしてね。

編集とかはお母さんがしておくわね。」


…自分の思う自己紹介?

それが困るのに…


「ルナ。

種族は猫又で、猫人族からの派生種族。

ゲーム内では【妖猫焰姫】と呼ばれてたよ。

明日からダンジョンで配信していこうと思うから、もし良ければ見て。

好きな物は…なんだろう、分かんないけど、リアルワールド・アナザーは好きだった。

嫌いなものは熱いもの。

それじゃ、自己紹介を終わります。」


うん、自分の思う自己紹介と、していきたいことを話し終わった。

ただの動画撮影なら何を話せばいいかわかんないし、こんなものだと思う。


「うーん…ちょっと短いわね。

もう動画じゃなくて、配信してみたら?

今から、ね。」


流石に急すぎると思う。

それに、いました所でダンジョン内でもないのに、人が来るとは思わない。


「多分家での配信だと人が来ない。」


「いや、多分来るわよ?

月菜、すごく可愛いし。」


「…可愛くない。」


「そういう所も可愛いわよ?」


もう何を言っても無駄だと思うので、無視する。

それにしても今から配信、か。

やってみようかな。


「とりあえず配信、してみようと思うけど、まだチャンネル作ってない。」


「あ、作っておいたわよ?

《ルナちゃんねる》ってしてるよー。

こういうのは変にひねるよりもシンプルの方がいいのよ。」


チャンネルがあるんだったら、してみようかな。

うん、頑張ってみる。


「それじゃあ、始めるからお母さんは向こう行ってて。」


「はいはーい。」


えーっと、それじゃあ配信しようかな。

あれ。


「配信、どう始めるんだろう。

これ、かな。

…どれだろう」


そのまましばらく配信のはじめ方であたふたしていると、突然アイちゃんから声がした。


:初見です!ってうおっ!開幕ガチ恋距離!?

:ばっかお前!コメントしたら気付かれるだろ!


「わっ、始まってたの?

教えてくれたら良かったのに…」


:少しムスッとしてる所も可愛い!

:配信始まってまだ五分程度だが既に10人くらい来てるって話する?

:そりゃお前、こんな可愛い子がガチ恋距離で格闘してるんだぞ?拡散されるに決まってるんだよなぁ…


「ん?

五分前から、配信つけっぱ?」


:うん、そうだよ。

:皆がひとつになってコメントを何もしなかったw

:いやー、この時ほど一致団結したことはねぇな!w


「酷い。

ばーか。」


:ばーかいただきましたァ!

:可愛すぎんか?

:保存した

:↑くれ!!


「というか、人数少ないのにコメント多くない?」


さっきは10人位って言ってた気がするけど…こんなものなのかな。


:まぁこう話してるうちにも同説は増えてるからなぁ。

:開幕ガチ恋距離猫耳美少女を見てやられない人間はいない(偏見)

:そう!外見がすごく可愛いってのもあるけど、何よりも猫耳だよ!

:うんうん、猫耳が生えてるってことは、"リアルワールド・アナザー"でレベル500達成したってこと?

:確か攻略サイトでレベル500の転生できる種族は判明してたはずだし、その中に猫獣人があった気がするんだよ!

:レベル500超えの転生済みの人は皆強さが化け物クラスだから、この猫耳美少女も強いのかな、と気になったから、見に来た!


「ん、そう、猫獣人を選んだ。

しっぽをあるよ。」


そう言って二股に別れているしっぽを皆に見せる。

今の同時接続者数気になるけど、見るのが少し怖い。

なるほど、確かにノノも強かった。


:待って

:私の知ってる猫獣人じゃない

:二股??

:↑犯罪

:↑そっちじゃねぇよ!!

:二股に別れてるしっぽ…?

:猫又か何かですか?

:猫又なんて種族聞いたことないんだけど???

:他のレベル500も転生種族からの派生なんて言ってる人居ないし…


「ん、猫獣人からレベル1000で進化した。」


私がそう言うと、一瞬読み上げが止まった。

壊れたのかな、と思い少しアイちゃんを見つめてみると、また読み上げが始まった。


:はぁ!?!?

:1000!?!?

:攻略サイトでもトッププレイヤーパーティーで750って書いてるんだが!?

:↑待て、よく考えてみろ、トッププレイヤー"パーティー"だ!

:いや、ソロで1000とかありえねーだろ。

:それこそ、対人、対魔物両方トップの【妖猫焰姫】でもないかぎ…り?

:あれ、もしかして?

:わんちゃん、あるのか?


「ん、予想ついてるとおり、レベル1000に行ったのは私だけ。

それに、勿論ソロだよ。

あ、自己紹介忘れてた。

私はルナ。

レベル1000に至った時に、神様に称号として【到達者】を貰って、二つ名としても元々呼ばれていた【妖猫焰姫】を貰ったよ。

この二つ名は、二つ名兼、スキルでもある。

【妖猫焰姫 ルナ】。

よろしくね。」


:ふぁぁーw

:【妖猫焰姫】はすごく可愛い子って聞いていたが、ここまで子供だったの!?

:見たところ140くらいしか身長無さそうだけど、【妖猫焰姫】がこんな子供とは、たまげたなぁ…

:【妖猫焰姫 ルナ】ちゃん!可愛いよー!これから絶対に見る!!

:やばすぎるカミングアウトがあったけど、まぁ二つ名持ちなら納得いくなぁ…

:他の二つ名持ちは、数人だっけ。

:いや、神様にさずけられてスキルとして使える二つ名はルナちゃんだけだな。

:ネームドスキル?ユニークスキル?

:ユニークスキルは別にあるし、ネームドだろ!

:いやぁ、期待の新星なんてレベルじゃねぇ新人来たなぁ…

:こんなに可愛いのに二つ名持ち、だなんてやべえなぁ…

:ステータスとか知りたいな!!


「ん、ステータスは内緒。

レベルはみんなと同じで1。」


内緒、と言うよりも自分でも知らないってのが正しいかな。

見ようと思わなかったし、見てたとしても言わないとは思う。


だって、二つ名だけでこんなにザワザワしてるのに、ステータス引き継ぎだなんて知られたらどんな事になるか想像もつかない。

他のレベル500達成プレイヤーは、レベルも1だしステータスも初期からだからね。


:あ、なら職業は!?

:確かに、それは思った!

:えっと、確か有名どころのユニーク職業だと【剣聖】や、ノノちゃんの【刀聖】があったっけ。

:【剣聖】ってだれだっけ?

:ほら、あれだよあれ、【勇者】って二つ名持ちのやつ!

:あー、あのレベル500で種族変更せずに人間のままやってる唯一のやつ!

:あいつそのうち正式に勇者って名付けられそうだな


「へぇ、勇者…か。

それに、ノノさんがユニーク職業なんだ…

【刀聖】…かっこいいね。」


:だろぉ!?

:↑おまえがいばるな!でも気持ちは分かる

:推しに推しが褒められると嬉しくなるよね

:お前ら推しになるの早すぎん?

:↑お前は推してないんか?

:↑はぁ?推してるが??

:↑じゃあお前が言うなよォ!?!?

:こんなネタはさておいて、ルナちゃんの職業はよ!


「私は【ライフ・リーパー】だよ。」


うん、一人だけカタカナな職業なのなんかあれだね。

でも、皆は別のところに気になってる?


:物騒すぎて草

:んーと、【命の刈り手】?

:マジで物騒すぎて草なんだ

:どんなことしたらそんな職業貰えんだw


「んと、私の使う武器が大鎌だから、かな?

鎌と言えば死神、そんな単純な考え方なんじゃないかな。」


:単純言うなw

:銀髪碧眼猫又ロリっ子が大鎌を振り回す絵面…アリだな!

:↑属性過多すぎて草

:↑なんでや!剣聖系イケメン勇者とか、JK金髪配信者刀聖とかもあるぞ!

:↑基本レベル500の転生済みの奴は属性つきやすい!


「…ふふ、皆、面白いね。

今日のしたいことの自己紹介は終わったし、そろそろ配信を終わるね。」


:えー!終わらないで!

:まだ話したいんだけどー!

:終わるのはいいけど!次!いつ配信か教えて!


「次は、明日のお昼かな。

ダンジョンに入ろうと思うの。

あ、言い忘れてたけど、私は子供じゃなくて、もう22歳だからよろしく。

じゃあね。」


:待てェ!!

:最後に属性追加していくな!!

:ご、合法ロリ…!?


そんなこんなで中々楽しく配信を終わらせれたかな。

うん、素人目線だけど、みんなも楽しんでくれたと思うよ。


「…登録者、もう10万人超えたの?」


流石に早すぎる気がするけど、お母さん曰く。


「ダンジョン配信者があまり居ないし、レベル500超えてる人はそもそもとして人気になりやすいの〜。

その点、ルナちゃんは可愛いし、レベル1000だし、ゲーム内でも有名な二つ名付きだし、そんな子が楽しそうに配信してたら登録するわよね〜?」


らしい。


確かにゲーム内だと一番と言ってもいいくらいに有名な二つ名だとは思う。

そもそもほかの二つ名付けられてる人を知らなかったし。


対人イベントで優勝したこともあるし、モンスターをソロで倒して情報屋に情報をよく売っていたから、その辺でも有名になる土壌はあったのかな。



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