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冴えない中年営業マン、異世界へ転生する++  作者: 4ris4k4
~第一章~中年は異世界へいざゆかん
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執事ラフォンとの打ち合わせ-その2

今日は石鹸量産の件で領主様の館に来ている。


この件に関して、打ち合わせの為の場所が必要という事で、館のいくつかある客室の一室を会議用に場所を作ってくれた。


「しかしエロワ殿、この石版というのは本当に便利ですな」


「はい、書き直しが出来るのが良いですね、羊紙ですと書き直しが出来ないですし、そもそもこれほどの大きな紙を用意するとなると値も張るでしょうし」


「そもそも打ち合わせに使う為に、それだけの金を掛けるのはナンセンスですしね」


「そうですね、しかし準備がよろしい。窯元のブリス殿には既に話しをされていたようで」


「そうですね、紙がなければ必要になりますし。それで、準備についてなのですが」


「はい、エロワ殿の注文の通りに、ブリス殿と鍛冶屋のセヴラン殿からそれぞれ瓶と鍋が納品されています。ものは簡易的ながら庭の隅に場所を造りましたので、試験はそちらでされるのがよろしいかと」


「流石、執事殿ですね! 仕事が早い!」


「お褒めに預かり光栄です。では早速ですが、試験場に参りましょう」



~庭の隅っこの試験場~


「、、、、奥様?」


「あら、遅かったじゃないエロワ」


「奥様はなぜここに?」


「あら、見えない?貴方の作業を拝見させて貰うかと思いまして」


よく見れば、テーブルと椅子が置かれ、ティーセットがセットされお茶を楽しまれていた。


「はあ、ご覧頂くのは構いませんが、地味な作業ですよ?」


「娯楽も何もないこの村で、こんな新しいことを企てるのですから、興味がありますわ。それにリディちゃんもエロワ君が見れて嬉しいでしょうに」


「お、奥様!そ、そんな私は、、、」


リディさんはよく見るとあたふたするが、耳が赤くなっている。


「リディさんもお元気そうで」


「う、うんエロワ君も元気そうで」


「退屈な日々も少しは潤いそうね」


「はっ、奥様の仰せのままに」


よこで奥様と執事がなにやら納得している。


WHY?


「とりあえず試験を進めましょうか」


「はい、前回の打ち合わせで教えて頂きました通り、豚の油が含まれる箇所の切り落とし、木灰をご用意致しました。」


「ありがとうございます。今日は油脂の作成と、木灰汁の仕込みまでですかね。木灰が水に溶け込むには少し時間がかかると思いますので」


「あら、そうなのね残念だわ」


おっと観客がいることを忘れていた。


「さて、まずは先ずは鍋の中の水を熱して、油が含まれる部位を煮込みます。」


「どれほど煮込む必要がありますかな?」


「そうですね、投入するようにもあるので明確な時間はありませんが、大体1時間以上煮込めばあらかた溶けると思います。」


「なるほど」


「では、油脂は暫くまってからなので、木灰汁のうほうも準備しましょう。熱したお湯を土瓶の中に入れ、木灰を入れます。その後は、ひたすら掻き混ぜます」


そういって思いっきりかき混ぜる。


「ま、まあ、ぜえ、ぜえ、大体10分くらいは、撹拌しましょう」


「お疲れでしょうから、ここからは私がやります」


「ありがとうございます」


そうして暫く混ぜた。


「あとは、混ぜたうちの灰が底に沈殿するのを待ちます。」


「木灰汁は明日まで待ちましょう。油脂の方も、お湯が冷えて水の上層部に白く浮き出るので、それを俟ちましょう」


「あら、じゃあ折角だしエロワちゃんとお茶でもしようかしら」


「ええ?」


「あら、貴方は一応共同事業者なのだからそんなに気を使わなくて結構よ」


「とは言いましても、、、」


「私もそんなに外に出る機会が無いの、もし嫌でなければお話を聞かせて頂戴」


「はあ、それであれば少しだけ」


スッとラフォンさんが椅子を引いてくれる。


「ありがとうございます」


「それでエロワちゃんは毎日何をして過ごしているの?」


「毎日ですか?生きるのに必死と言いますか、そうですね朝は先ず素振りから始めています」


「素振り? 剣術を?」


「はい、とは言いましても打木と言いましてひたすら木を打っているだけなのですが」


「それはなぜなの?」


「そうですね、精神を鍛える?とでも申しましょうか。声を出してひたすら打ち込んでいますと精神も強靭になるような気がしまして」


「へええ~エロワちゃんは変わったことを考えるのね。でも何となく分かる気はするわ」


「ありがとうございます。自分でもあやふやな表現だな~とは思うのですが」


「それで素振りが終わりましたら水浴びをしまして、それから石鹸を造りますね。まあ最近は村全体に行き渡ったので、少量ながら定期的に需要はありますが以前ほどは売れなくなったので、そこそこの量を作れば済みますので、石鹸を造ります。それから、勿論市場で販売して、それから午後には妹、クロエというのですが、こいつが賢くてですね勉強を少し教えたりしています。」


「先ず、石鹸というものを作ったのも驚きだけど、改めてただの農民の子とは思えないわねえ」


「はは、そうですね。馬に蹴り飛ばされてから頭がすっきりするというのもありますし、昔通りがかりの旅人が村に滞在したときに色々と教えて貰っていたので(そんな事実は勿論ないのだが)そういった事で色々思いつたりしています」


「あらそうなのね~(ドミニケはあまり追求して逃げられるような事がないようにって事だから、そんなに追求しないでおきましょ)、そういえば話に出てきた貴方の妹のクロエちゃん?今度連れてきなさいな」


「ええ? それは失礼が過ぎるのでは?」


「そうね、普通は考えられないでしょうね。貴族が農民の子を招待するなんてね。でもね、分かると思うけど私達子供がいないでしょ?こんな田舎の領地ですもの。他に貴族のお友達がいる訳でもないし、かと言ってね領民とあまり親しくするのも運営の面を考えるとね。。。だから嬉しいのよ?リディさんに来て貰って?娘が出来たようでね?」


そういって優しげにリディに微笑みかける。


「ありがとうございますベルティーユ様」


そういってリディさんは感動して涙を拭う。


「しかし、私も領民の農民の子なのですがね、、、?」


「あら、貴方は良いのよ共同事業者なのだから。それに変な上下関係がある訳でもないし気が楽だわ。しかも、貴方がリディさんに計算を教えてたのでしょう?とっても助かっているわ仕事の面でも。貴方も予想していたから教えたのでしょうけど、実際に領主の仕事はドミニケをここにいるラフォンと私で支えていたのですから。だから彼女が入ってきてだいぶ楽になったのよ。」


「それは何よりでございます」


「で、その貴方が賢いなんていうんだから興味もあるわ」


「あ、青田刈りだけは止めてくださいね。。。そもそもまだおこちゃまなので」


「うふふふ、どうしようかしら?」


そんな感じでもう暫くお茶を2杯ほど頂いてからおいとまさせて頂いた。









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