新人さん
部屋から出るベルティーユ様に続き部屋を出る
「マガリ」
「はい、奥様」
「聴いてたでしょ、彼女、今日から新しく働いてくれるリディちゃん。」
「初めまして、家政婦長のマガリ・モルコです。」
「初めまして、リディと申します。本日から宜しくお願い致します。」
「なるほど、確かに基本的な話し方は勉強してきたのね。こちらに着いてきて頂戴」
「はい、分かりました。ベルティーユ様、ありがとうございます。失礼致します。」
「はいはい、これから宜しくね。頑張ってね!」
最後にちょこんとお辞儀をして、急いでマガリさんの後を追う。
「話は伺っていましたが、リディさんは計算が出来るとのこと、基本的には領主様方のお手伝いをメインとしつつ、それ以外の時間ではその他雑用も行う。この内容で間違っていませんね?」
「はい、間違いありません。ご指導よろしくお願い致します!」
「。。。。。貴方のその受け答えはどこで習ったのかしら?」
「はい、あの、住んでいた家のお隣に住むエロワ君から教えてもらいました」
「度々、旦那様方からもお話を伺いますが、よほど優秀な方なのですね」
「はい!何からなにまでエロワ君に助けて貰ってばっかりです、、、」
「では折角掴み取ったこのチャンス、手放さないように頑張りなさい」
「あり、ありがとうございます!」
「以降、私の事はモルコ婦長と呼びなさい」
「はい、モルコ婦長!」
「貴方の部屋なんですけれどもね、基本的に屋敷の階層で話しますと、位に応じて地上から階が上がると、住む役職が低くなるのです。もちろん、領主様方に階段を登らせて体力を使わせない為にです。」
「はい」
「つまり、新人の貴方は一番、地上から遠い屋根裏に住み込んでもらう事になります」
「はい」
「まあ、実際に目で見たほうが早いですね。さあ、早く着いてきなさい」
そういってモルコ婦長は階段を登り2階の上の屋根裏に上がる。
「ここが今日から貴方が住む部屋よ」
そういってモルコ婦長に続いて屋根裏部屋に足を踏み込み中を見渡す。
「わあ~、凄い!」
どんなところでも家にいるよりは天国と思ってたけど、この屋根裏部屋はしっかり掃除がされており、窓もついていて明るい。
「ありがとうございます。こんな素晴らしいお部屋をご用意して頂きまして」
「御礼はお館様方に言うのね。今日からは自分で掃除をしなさい」
「はい」
「それと着物はこちらのメイド服に着替えなさい。洗い物はそこのカゴに入れておきなさい。後で洗濯場所に案内するわ。今日は一日しっかり休みなさい。詳しい仕事内容は明日から説明するわ」
「そんな、私は今からでも働けます!」
「心配しなくても明日からしっかり仕事をして貰います。お家の事情は少々耳に伺っています。体は大丈夫かもしませんが、心は疲れていることでしょう。後ほど、食事を運ばせます。お客さん待遇は今日までですから、しっかりおやすみなさい」
「はい、、、わかりました。ご配慮ありがとうございます。明日から宜しくお願い致します」
「ええ、そうね」
そういってモルコ婦長は部屋を去る。
基本的な言葉使いと所作、更に計算もできる。最近、なかなかお館様方もお仕事でお疲れさのようですから、良いタイミングで入られましたねリディさんは。
そんな事を考えながら下に降りるモルコ婦長であった。




