帰宅後の家族との会話
すみまん、間違って完結済ってボタン押してました!
物語はまだまだ続きますので、どうかお付き合いください!
驚かせてすみませんでした。
「ただいま~」
領主様の館から出て寄り道せずに家に帰る。
「おかえりなさいエロワ」
家に入ると母のコリンヌが優しく出迎えてくれる。
「それでリディちゃんの件は上手く行ったのかい?」
奥から父マルクが顔を出してそう問いかける。
「うん、みんなのお陰で無事、領主様のところで働ける様になったよ」
「そうなのね! 良かったわ~」
「ねえ!ねえ!もうリディお姉ちゃんは大丈夫なの?!」
飛びかかる勢いでクロエも心配そうに聞いてくる。
「ああ、もう大丈夫だよ。今日から領主様のところで住み込みで働く事になった」
「そうなんだ!リディお姉ちゃん本当に良かったね!」
そういって自分の事のように喜ぶクロエを見て、良い妹に育ったものだと眼差しを向ける。
「しかし、一体どうやって領主様のところで働けるようにしたんだい?領主様の館で新しく働くって人なんてここ数年聞いたことがないんだけどな~」
「立ち話もなんだから座って話したら?ちょうどお昼ごはん作ったところよ」
そういって母が皆に声を掛けたので、皆でテーブルに腰を下ろす。
そして豚肉と野菜の煮込みスープをスプーンで掬って一口食べながら会話を再開する。
「リディさんに計算の仕方を教えたんだ」
「あら、そうなの?」
母はあまり計算についてピンと来ないようだ。もっとも皆がそんな感じだったから計算できる事に価値を見出したんだけど。
「うん、まあ沢山、簡単に言ってしまえば10人の手を合わせてもそれ以上ある数を素早く数える技術なんだけどね」
「それは凄いわね!」
「うん、で色々見聞きしたところでは、多分その技術を持っているのは領主様と、奥様と執事殿だけだろうという目星を付けていたんだ。領主様は別として、奥様も執事様も多分、領主様の仕事の手伝いをしてるんだろうと」
「奥様まで仕事をしているということ?」
「そうだよ、良い奥様だと思うね。領主様のお手伝いを何ともない感じで話されていたから」
「つまり、リディちゃんがもし計算ができるようになれば、4人目の計算ができる者ということで働けるようになると?」
「そう、その通りだとお父さん」
「う~ん、リディちゃんが計算できるようになったのは凄い事だけど、お前はなんかもっと凄いことをやっている気がするんだけどな?」
「う~ん、馬車に蹴られてから頭が冴える気がするんだよ」
「そんなものなのか~?」
若干不審そうに俺を父が見つめるが、かと言っておやしいとは思うもののだからといってその先の展開が想像できなかったのか、考えることを止めたようだ。
「あ、因みにクロエとアルバンにも教えたんだ」
「そうなのか?クロエまで計算ができるのか?」
「うん、そうだよ!クロエ計算できるんだ~!」
「因みに、実はこの三人の中で一番凄いのはクロエなんだよ」
「ええ、そうなのか!?」
「うん、賢いよクロエは。将来が恐ろしい」
「あらあら、凄いわね~クロエ」
「えっへん!」
う~ん、女子陣は平和で良いな。
「そうか~クロエがねえ~」
そういって父も嬉しそうにクロエを暖かく見守る。
「そういえば、リディさんところのご両親はどうなるのか何かエロワは知っているの?」
そう言ってふと思い出したように母はお隣さん家のその後の顛末が気になりだしたようだ。
「とりあえずは新しく領主様が事業を始めるんだけど、その労働力になる予定のようだよ」
「そうなのね、どんなに酷い両親でも死刑にならずに良かったわ」
そういって胸を撫で下ろす母。
「まあ、領主様も言っていたけど、ご両親が行った行為は別に彼らが特段酷かった訳でもなく実はごくごくありふれている話だって言ってたよ。別に犯罪を犯した訳ではないから。ワラ様はどうなさるのかは分からないけれどもね」
「そうか。まあ何にせよ、リディちゃんがこれか穏やかに生活できるようになれば良いね。クロエもしっかり女の子を守るんだよ」
「約束はできないけどできる限りのことはするよ」
そういって、午後の昼下がりの家族の団欒の時間を過ごすのであった。




