必死に書く(リディの視点02)
私は暇さえあれば必死に陶板で計算の練習をした。
「エロワ君は、計算が私を助けてくれると言ったけど、、、」
そう、エロワ君は、計算ができることは今の私の環境を変えてくれると言った。
何回か授業? をして貰った。
このアラビア数字?というのは計算をするのに今この国で使用されている数字(ローマ字)よりも、遥かに計算をするのに優れているらしい。
でもそもそもこの国の数字も計算も見たことがなかったからどう違うのかはわからない。
「クロエちゃんには負けられない」
クロエちゃんは私よりも6歳も年下なのに、アルバン君と私と3人の中で、一番出来た。数日経つ頃には3桁の計算ができるようになっていた。私はまだ2桁で手こずっているのに、、、
「ダメダメ、落ち込んでいても出来るようにはならない」
私は一番年長でありながらあまり覚えが良くない自分を呪いたくなったが、必死に卑下する考えを振り払い一心不乱に陶板に適当な数字を書いては足したり、引いたり、割ったり、掛けたりした。
それから数日後、クロエちゃんよりも遅れながら3桁の数字は手書きで計算できるようになり、2桁までなら陶板に書かなくても頭の中で計算できるようになった。
うちの両親は相変わらず、他所の人たちと比べてあまり仕事をしない。
父親は昼間で寝ていたかと思えば、夕方には家にいない。
どうやら酒場に入り浸っているらしい。そんなお金はどこにあるのだろうか。
母親は他の奥様方と井戸端会議をしているか、寝ているか、食べているかである。
「ほら!なにやってるんだい!とっとと働いてきな!一体誰のお陰で生きられるとでも思ってるんだい?」
そういって、昼間に家の中にいようものなら、すぐに働けと家を追い出される。
ある日も、同じ様に家から追い出され教会の畑でご奉仕をし、僅かばかりの穀物をお恵み頂いて帰路についたところだった。
家に入ろうと思ったら、玄関前の地面に陶板が粉々に砕けた散らばっていた。
「え?」
何が起こったのか理解できなかった。
何で壊れてるの?
そこで家の扉があく。
「こんなもんで遊んでる暇があるなら少しでも金を稼ぎな!」
腕を組んだ母がそう言い放った。
私はその場に座り込み、何とか声を出す。
「ひ、ひどい。なんで?」
「何でってあんたがずっとこれで遊んでいたことは知ってたよ!こんなのがあるからそんなしょぼい量の食べ物しか持って帰ってこないんだろ?」
「ずっと働いていたじゃん!陶板で勉強していたのは仕事が終わってからよ!そもそもこれは私のものじゃない!エロワ君が貸してくれたものよ!?」
「ふん、隣の家の糞餓鬼かい、余計なものを勝手に持ってきたのが悪いんでしょうが」
駄目だ。この人には何を言っても通じない。
そう愕然とした。
「これに懲りたら2度とそんなもので遊ぶんじゃないよ!」
「うっ、うっ」
もうそれから私は只々無くしたできなかった。
折角エロワ君から貰った陶板、もう明日から彼に合わせる顔がないよ。
ごめんなさい、ごめんなさい、もう私はどうしたら良いかわからない
なににすがれば良いの?
つらい
私は何も考えられず、家の隅で只管嗚咽した。
~その日の夜~
その日の夜、うっすらと目を覚ました。
泣きつかれた私はそのまま両膝を抱えたまま床で寝てしまった。
「....」
「?」
「...いんだな?」
夜なのに家には両親がいない。けどかすかに声が聞こえる。こっそりとその声のする方に静かに移動する。
「ヒック、本当にいいのか?」
「ああ、1回銅貨50枚だ」
父親がそんなことを言う。1回50枚?なんのこと?
「1回50枚でなんでもすきなことをしても良いんだよ?お得だろ?」
母の声が続く。
「じゃあ、これで50枚だ」
「へへ、毎度あり」
「じゃあ、わたしたちは酒場にいるから終わったら声をかけておくれ」
「ヒッ!?」
私はその瞬間おぞましい考えに至った。
両親はこれから何をしようとしているのか?いや、これから起こることは想像できる。
でも問題は本当にそんなことをするのだろうかという信じられない気持ちである。
腰が抜ける感覚に襲われる。
と、とにかく隠れなきゃ!
私は震える方でなんとか振り絞り、隠れられそうな場所を探す。
ガチャリ
その時、扉が開いた。
「へへへ、どこだ?」
「いや、来ないで!」
「来ないでも何も俺は金を払ってんだよ!」
そういって彼は私の腕をガッと思い切り掴んできた。
「いや、止めて、お母さん!助けて!」
「来るわけねえだろ、お前の両親は俺が金を払ったらとっとと酒場にいっちまったんだからよ!」
そういって男は乱暴に手を私のあそこに伸ばしてきた。
「ひい!? 止めて! 止めて!」
「やめるわけないだろう、ちゃんと金も払ってんだからよ」
そういってドバッと私をベッドまで押し倒し、私の両手を押さえつける。
「へへ、どれどれ少女の匂いはっと」
男は顔を私の首元に近づけ深呼吸をする。そのあまりにもおぞましい出来事に、必死に体を動かすことしかできない。
「どれどれ、ぶっこんでみるか!」
そういって男はズボンを脱ぎ始めた。
「いや!いや!止めて!」
もう、いっそ私を殺して!いやだ!いやだ!こんなの酷すぎる!
何で、私が一体何をしたというの!
もう駄目、、、
私は、、、




