頑張れ元中年営業マン!、異世界では活躍してくれ!
「寒すぎる!」
アルコールが入っている状態で、激寒のプラットフォームで次の電車を待つこと程辛いことは無い。
(少なくとも今はそう思っている)
俺、中道修一は冴えない中年営業マン。今年で40歳。結婚?相手がいたにはいたが、いつまで経っても出世しない俺に
”私は都内にマンションが欲しいし、子供は私立のいいところに通わせたいの、本当に申し訳ないのだけれど貴方にはこれ以上期待できそうにないから別れて”
と言い、去っていった。
まあ、相手は32歳だったのだから甲斐性を示せなかった俺が悪いわな。。。グスン
大学卒業後一貫して営業畑で今の会社で3社目だ。
出世は、、、してないよ! 平だよ!ヒラ、 King of Hira!
今日も今日とて、職場の同僚と上司の愚痴を肴に〇貴族で終電近くまでたところだ。しかも火曜日なのに!
「やば、いよいよ悪寒がしてきたぞ」
量販店で3900円で購入したトレンチコートが全く役に立たない。
「ああ、やっと来た」
線路の先を見れば電車のヘッドライトが光っているのが見えてきた。早く車内に入りたい。。。
車両はグングンと近づき、プラットフォームへ進入してきた。
先頭車両が俺の眼前を横切りながら停車しようとしたその時
ドスン
「え?」
俺は自分の体が前方によろけながら、電車の目の前に飛び出してしまった、、、、
そこで俺の記憶は途切れた。