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第3話  vs上位竜①

正の姿はいきなり消えた。

いや、消された。

正、プリトその両方が終わったと思った。



・・・・・・

「あれ?なんか生きてる?」

正が言った。

「何でお前無傷なんだ?」

「・・・知らん」


そして上位竜の方はというと、

(何で人間如きの下等生物が今の攻撃受けて生きてんのーーーーー!?)

と心の中で全力で叫んでいた。


「おいプリトこっからどうすればいいんだ?」

そう、たまたま電撃が耐えられたからといって明らかな体格差やその体の特徴からして不利だという事実は変わらない。

「俺は最低限の身体強化魔法しか使えない、だから“あれ“に耐えられたとしてもあいつから逃げることも耐えることもできない・・・・」

「・・・・・・」



「ガァァァーーー!」


「もう、選択の余地はの起こされていないようだが、どうする正?」

「はぁぁーー、

こうなったらやけだ!もうどうにでもなってしまえ!!!」

正はそう言って竜の方へ駆け出した。


「おりゃぁぁーー」

そう言って全力で走る正。その速度はプリトの身体強化魔法のおかげで普通の人間の数倍の速度はあった。ただし正は自暴自棄になっていたため、気付いてはいなかったが・・・・


竜というのはこの世界でも相当に強い生物である。それも上位竜となれば最強クラスなのだ。そのため、戦闘では相手の攻撃を躱そうとはしないものだ。

まあ、この個体に関して言えば体に電気を纏っているため近づいてくるような敵はそのほとんどが鱗に到達する前に死んでしまうのだが・・・・

いつも通りに近づいてくる敵を見てみると大した装備も持たず、魔法の詠唱をする様子もない、この人間の無謀さに呆れていると・・・・


ドガァアン


そう、正は電気を無視して突っ込み全力で竜を殴った、最低限の身体強化魔法と言っても魔法を司る精霊が使う身体強化魔法なのだ。そんな魔法によって強化された打撃は鱗を貫通するまではなかったのだが・・・・



ガァァァン!!!!!



その打撃は竜のバランスを崩すには十分な火力になっていたのだ。



「思ったよりも簡単に倒せるのな」

『人間如きの下等生物が我を倒すだと?あまりふざけたことを言うでない。少し力と電気に対する耐性があるくらいで調子に乗るな!』

(おいおいおいおい!今めっちゃいい感じに攻撃入っただろう!いくら何でも起き上がるの早くねえか?てか何で傷一つ残ってないんだよ⁉︎)


そう思いつつも逃げることは不可能なため竜へまた殴打を入れるべく走り出す正、

今度は竜も全身に纏っていた大量の電気を集中させた拳を下ろしてくる。


「まずい、正避けろ!あんな拳、受けたら潰れる!」

「わかってるよ!このままの勢いであの拳を突っ切る!」


そしてさらに加速する正。


次の瞬間正の背後に拳が落ちてきてその衝撃で地面が揺れた。と言うより割れた。

竜が流石にガキも死んだだろうと思ったその時、

ドガァン!

強烈な打撃を左頬に受けた。

さらに直後、左頬は焼けるような感覚に見舞われた。


「何が起きたのだ?」


そう、背後に竜の拳が落ちた直後正は飛んだ。

そして竜の顔を狙って拳を構えた。すると正は何か身体の奥から熱く沸き上がるような感覚に見舞われた。その熱さの全てを右の拳に乗せて竜の左頬に拳を入れたその時、変化は起こった。いきなり正の右手は光のようなものを纏った。正はそれが何かを瞬時に理解した。

そしてこれが自分の『恩寵』だと言うことも。


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