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第1話 ここからはじまった

第1章 はじまりのはぢまり?!

第1話 ここからはじまった

-=-=-=-=-


20xx年01月2x日―

ついにこの日がきた!やってきてしまった!!

清い身体を保ち続けて早30年。

俺、高尾昌英がパーフェクト魔法使いになれる日が。

生まれてこの方30年、彼女もいなければ、女の子と付き合った事もない。

周囲の野郎どもが彼女を作ったり結婚したりと色ボケになるのを横目に我慢し続けたかいが実った日だった。


「ひゃっほー!これで俺も魔法が使えるぜー!!」

そう雄叫びをあげ、心の中にある何とも言えないもやもやを払いのける。

―誰にも祝ってもらえない誕生日、こんなに虚しいとは誕生日を迎えるまで予想もできなかった。

いや、わかっちゃいたんだけどね。どーせどーせ俺みたいな奴はもてませんよ。えぇ。


部屋で一人、スーパーで買ってきたケーキを見つめながら、日課になっているスマホ音ゲー『ラブステージ』を遊ぶ。

ゲームにログインすれば、新入生が少なくなってしまって廃校が決まった女子高校の廃校を阻止しようとする生徒9人が集まって組んだスクールアイドルの推しキャラに祝ってもらえる。

推しキャラの2次元の女の子から可愛く「お誕生日おめでとう(ハートマーク)」と言われるだけでそれだけで心が満たされる。

うん、これで虚しい心を満たそう。それしかない、うん、それでいい―。

「うひひひひひ」

思わず気持ち悪いと言われそうな笑いが漏れてしまった。


ガチャ

部屋のドアを開ける音がした。

「うっせぇぞ兄貴!!こっちは彼女が来ているんだから少しは静かにしろ!つーか、一人寂しくやる事ないなら出かけてこいよ!」

弟の直樹が怒鳴り込んできた。

この弟、兄である俺には生まれてこのかた30年彼女すらいないというのに、中学の頃からそこそこモテていたようで、とっかえひっかえして色々な子と付き合った後、幼馴染でいつも弟の事とつるんで遊んでいた子と何時の間にか結婚を前提としてつきやっていやがった。

「うっせぇ!そっちこそ暇さえみつけちゃイチャイチャしやがって!」

ヤベェ、もてない男の僻みがでてしまった。ま、弟に対してだから気にせんでもええか。

「今日は兄貴の誕生日だったんだろ。祝ってくれる彼女がいないなら、何時もつるんでいる遊び友達にでも祝ってもらえばいいじゃん!」

そう言って睨みつけてくる弟。その弟の背後にはこの状況を察して心配してきたと思われる弟の彼女さんがいた。

「わーた。わかった。これから出かけて遊んでくるわ。すまんかったな、邪魔して。」

そう弟と弟の彼女さんに謝り、車のカギを持ち、車に向かった。


マンションの駐車場につきどーすっかなーとスマホの画面をみながら、電子タバコを咥えて一服した。

うん、この一服がなければ色々とヤバかったね。ヤバ過ぎたね。

「あ、そうだ。誰か拉致って久しぶりに遠出でもすっか。夜の19時か・・・。この時間なら安崎さんならとっ捕まえられるな。」

俺の友達の一人の安崎さん。一時期バイトしていたとこで知り合った人。どんな仕事をしているかは知らんが広い駐車場のある一軒家を買えるぐらい稼いでいる謎多き人物。

愛車に乗り込み、エンジンをかけ、安崎さんの自宅のある隣町に向かう。


今日も俺の愛車A〇TYは快調に走るぜ!

安崎さんと岩下先輩を拉致って作らせた車内装備も俺好みに格好よく、そして運転を楽しませくれている。

100均で買ってきたクリスマスイルミ用LEDがいい感じに音に反応するセンサに反応してピカピカと光り、後部座席の裏においた中古パーツ屋で3980円で買ってきた謎のサブウーファー「アルティメッド」がいい感じにバッフンバッフンと低音を効かせ、運転席と助手席に取り付けられた音に合わせて点滅するスピーカーからは大好きな東〇トランスが爆音で流れている。


何時の間にかノリノリで走っていたら目的地についていた。

エンジンをかけたまま車を降り、玄関前のチャイムを鳴らす。

「ファ〇ファ〇ファ〇ーマ~♪ファ〇ファ〇マ」

通称某コンビニに入店音と呼ばれる例のチャイム音が家の中から聞こえる。

ガチャっと鍵を開けた音が聞こえ扉が開いた。

「来ちゃった(はぁと)」

うん、男がこのセリフを言うとキモイね。気持ち悪いね。言っていても虫唾が走るんだから言われた相手はもっとアレなんだろうね。

「か、勘弁してくれ・・・」

安崎さんがそういうと扉を閉めようとしていたので、扉に足を突っ込み閉められないようにしたった。

「いやぁ暇だからこれからドライブいかね?」

そうニヤニヤしながら言うと諦めたかのように「準備してくるからまってて」と家の中に入っていた。


~それから数分後~


安崎さんが家からでてきて、玄関に鍵をかけて、俺の愛車の方に向かってくる。

「待たせたな。」

おう、どこぞの蛇なオッサンかよ!とツッコミをいれたくなる。

つーかさ、ガタイのいいTさんがそれ言うとネタにもし辛いから勘弁してくれ。


◇◆◇◆◇◆


安崎さんの拉致に成功した俺氏、機嫌よく一般道を爆走し日光の山奥へ向かう。

俺に拉致されてしまった安崎さん助手席でため息をつきながら疲れ果てた顔していたのでちとムカついた。

「俺っち、今日誕生日だったんすけどー。誰も祝ってくれないなんて酷いじゃないっすかー!ましてや今日は金曜っすよ!明日、明後日の土日は休みな人達ばかりつーのにそりゃないっしょ。」

ムカついたついでに言ってやった。言ってやったた。

「あのなー、お前なー。ここ数年、飯食いに行ったり遊びに行ったりするのに誘っても来なかったのはお前だろ。来るのはタダ飯食える時ばっかりやってりゃこうなるのわからんのか?」

ひでぇヒドスギル。そこまで言いやがりますか。

「金ないのわかってて誘ってくるのも悪いと思うんですけどー。」

うん、事実だから仕方ない、こういえば反論できんだろと言ってやったら思わずキツイ反論を食らってしまった。

「あのなー、タバコやスマホゲーの課金に毎月数万~十数万使っている奴が何言っているんだ?そういうとこをちょこっと節約すればいいだけだろ。」

ほんと、この人は痛いとこをついてくる。ついてくるのが上手過ぎる。

「はあ・・・明日明後日はデートだっつーのに。体力持つかわかんね・・・」

なんかボソッと聞き捨てならない事を言っているのが聞こえたような気がするんだが。

俺はチッっと舌打ちをして話を辞めて、山道を攻めはじめた。


◇◆◇◆◇◆


うん、日光の山道はいいね、楽しいね。さすが頭文字Dで舞台に選ばれるようなとこだね。

愛車のタイヤをキーキー言わせ山道を攻める。

もう気分は藤〇とうふ店。車は86じゃなくてA〇TYだけど。

助手席に乗っている安崎さんの様子?うん、そんなん知らんがな。俺が楽しければええんや。それでええんやで。

BGMとして流れている東〇トランスのボリュームもあげ、手間のかかる電子タバコではなくメンソールの強い普通のタバコに火をつけスパスパ吸いながらハンドルを握る。

この瞬間がやっぱ最高だぜー!

まるで気分は北〇の拳の雑魚モヒカンどもの登場と同じ「ヒャッハー」状態。

路面にある速度制限のための凸凹で車が跳ね上がる度にそのヒャッハー状態が増して楽しいんだな。これが。

時たま「ゴツン」と隣から何かに頭をぶつける音が聞こえてくるが気にしない。シートベルトを締めていても防御態勢を取らずにこの車に乗るTさんが悪いのであって俺悪くない。タブン。

「気分はテンションMAX!!これは遊びでもライブでもない!我々の正義のために!!」

やべぇもう楽しくて仕方ない。そう思ってアクセルを踏み込んだ踏み込み過ぎた。

それが始まりだった。うん、色々とやらかしてしまったのだった―。


愛車のA〇TYが空を飛ぶ。翼のない鉄の塊は空を飛ぶ事はできないのに空を飛んでいる。

うん、カーブだというのにガードレールを突き抜け、崖から飛び出してしまったんだった。

フロントガラスから谷底にはどれぐらいあるかは見えない。

ましてや今は夜の23時。辺りは真っ暗でそんなもん見えるわけがない。

やってしまった。一番やってはいけない事をやっちゃった―そう思った。

空を飛べない車は勢いよく谷底に落ちていき、ベチャンと音をたてた。

もう死ぬんだな、俺、死んじゃうんだな―そう思い目線を助手席に向けた。

安崎さんが大量の血を流し、息絶えていた。

「ああ、俺、自分も死ぬけど、それと同時に友達も殺してしまったのか。」

目の前が真っ赤に染まり、そして真っ暗になっていった―。

お読みいただきありがとうございます。

不慣れな状態で書いており、読み辛い、わかりにくい等々あるかもしれません。

また、この作品はなろうの使い方を覚えながら書いており、いまいち使い方になれておりませんorz

その為、時間に余裕がある時の更新になっております。

(ネタは思いつくのですが、どうにもこうにもorz)

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