ブルードラゴンの言い分
俺たちはブルードラゴン。
神様の差し向けた天使の矢によって、日々撃ち落とされている。
ブルードラゴンってのは本当はけっこう強いはずなのに、なぜか天使の矢2発くらいで、撃ち落とされている。
まるっきりザコ扱いにされてしまっている。
あー!気に入らねえ!
この世界はもともと俺たち魔物たちのものだったはずなのに、それを侵したのは、人間の方だろうが!
だから俺たちは、その腹いせに、人間たちの建てた家を、雷を落として破壊している。
けど、それが理由で、天使の矢によって撃ち落とされ、挙げ句の果ては俺たちの住み家である魔物の巣まで封印され、やがて、俺たちの仲間たちのほとんどが、人間に変えられてしまっている。
ところがここにきて、俺たちの居住区を1つだけ残してやろうかと言ってきている。
いったいなぜそんなことになったのかというと、なんでも俺たちの仲間である、雌のブルードラゴンが頼みに行ったのだという。
「さあ、神様のところに頼みにいかないと。
このままじゃ私たちブルードラゴンは、一匹残らず全滅させられちゃうわ。」
それで交渉がうまくまとまったんだとか。本当にそんなことがあるのかよ、と初めは半信半疑だったが、どうやら本当にそうらしいよ。