表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

未来予想Zu

御主人様、ダイエットでござる。

作者: さきら天悟
掲載日:2017/05/19

えッ?

知らないの?

ダイエットアプリっ!

『御主人様、ダイエットでござる。』

有名なのに。

そっか。

オタクじゃないの?

色白で、ぽっちゃり、メガネ・・・

ネルシャツ、リックだったら、完璧なオタクのに。

でも、おススメよ、このアプリ。

一時は全世界100万にのオタクが利用してたの。

でも、最近・・・利用者が・・・減って。

でも、勘違いしないで。

ダイエットの成果は上がってるわ。

でもね、ちょっとカッコよくなると、

オタクを卒業しちゃって。

料理もできるようになるし。



うん、そうなの。

ダイエットメニューを自分で作るの。

大丈夫、料理したこと無くても。

動画のメイドさんが教えてくれるの。

大丈夫、大丈夫。

遅くても。

『愛』ちゃんは待ってくれる。

『愛』ちゃん?

ベタだけど、AI、人工知能の『あい』。

ちゃんとカメラで見て、あなたのペースに合わせてくれるよ。

凄いでしょう。


・・・お買い求めありがとうございます。




ぽっちゃり男はパソコンのアプリを起動した。

スマホでもできるが、モニタが大きい方がベター。

彼は、アプリ備え付けの手袋のようなモノを左手に付け、

『愛』が言う通り、料理を始めた。


3時間後、食事を終えた彼は満足げだった。

初めて作ったポテトサラダも美味しかった。

彼はさっそく、SNSに投稿した。

こうして、『愛』ちゃんと虜がまた増えていった。




「緊急企画、『御主人様、ダイエットでござる。』に切り込む」、

ワイドショー番組で取り上げられた。

オタク世界に広がっているこの現象を解説しようと言うのだ。

コメンテーターの大御所俳優は胡散臭さそうな目をした。

まあ、これはしょうがない。

番組プロデューサーの要望、

彼の演技力を持ってすれば簡単のこと。


「まず、これはいいですね。

いきなり血糖値を上げない」

医学博士が頷いた。


『あ~んして。

つまみ食いしちゃお。

トマトをどうぞ』


モニタの中の美少女キャラクター『愛』はトマトを箸でつかみ、差し出す。

それをぽっちゃり男が口に差し出す。


『今度は、茹でたてのポテト』


ぽっちゃり男は、モニタを見ながら、

モグモグモグモグモグ・・・。


「これは彼の左手に付けられた装置と連動しています。

ヴァーチャルリアリティの技術です」

今度はIT技術者が解説した。



『まず、ジャガイモの皮を剥いて』

『愛』が囁きかける。

男はどうすればいいか分からず、躊躇していると・・・

『こうするの』

モニターの中で『愛』がピーラーで皮むきの見本を見せる。


「これはパソコンのカメラで、彼の様子を取り込み、

人工知能が、彼が行き詰まっていることを認識し、

見本を見せたのです。

そして、私も驚いたのですが、

ピーラーを使って見本を見せました。

彼のキッチンにピーラーがあることまで把握していたのです。

つまり、これは、彼の料理の実力、持っている道具、用意した材料を

すべて把握して、彼に料理を作らせるのです」



ぽっちゃり男は約1時間半かけて、料理を完成させた。

合間でつまみ食いをしながら。




『あ~して』

モニタの『愛』が一つ、一つ料理をつまみ、食べさせてくれる。

本当は彼自身が箸でつまんでいるのだが。

『モグモグして』

『ダメっ』

『まだ、飲み込んじゃ』

『モグモグモグモグモグ・・・

30回ね』


「素晴らしいですね。

よく噛むことで、満足感が得られます。

また、食事がゆっくりになり、血糖値の急激な上昇も抑えられます」

医学博士は何度も頷く。




『凄いわね。

そんなことがあったの。

この前の失敗を取り返したのね!』

食事中、『愛』とぽっちゃり男が会話する。


「驚くべきAIですね。

『愛』ちゃんは。

以前の会話も記憶しています。

人物の性格に合わせて、会話できるようです」

IT技術者は驚いた顔をする。



「食事に時間をかけることが見事に工夫されています。

30回噛むこと、それに左手で食事すること。

ですから、血糖値の急激の上昇が抑えられ、

食事量も少なくて満足感が得られるので、

摂取カロリーも少なくて済みます。

それに食事中の会話も良いですね。

ストレスによって過食ぎみになったりします。

『愛』ちゃんとの会話でストレスを和らげられます。

あと、利き手の反対の左手を使うことで、脳が活性化するかもしれません。

これは、定かではありませんが」

医学博士はそう締めくくった。





『御主人様、ダイエットでござる。』

絶賛発売中!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] これ、普通に継続利用者かなりいるんじゃないかと思いました。新規ダウンロードは減っても、入れっぱなしの人たちは多いんじゃないかと。 こんなアプリ、あったらほしいわ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ