71 サークル
部屋でゲームに興じる。しんりゅうを配合する為に必要なやまたのおろちを配合する為に必要なアンドレアルの配合に必要なガップリンを育成しているところだ。意味不明だが分かる人には分かると思う。
「君はそろそろサークルに顔を出すべきだぞ」
俺の向かいで日本酒を飲む金谷先輩が話しかけてくる。どこから入手したか知らないが久保田の萬寿を飲んでいる。それかなり有名なお酒でしたよね。このゲームで例えるとムドーかな。意味不明だが分かる人には分かると思う。
「何度も言いましたが俺はサークルに入っていませんから」
入学した当初は俺も大学デビューしようと色んなサークルに参加してみた。が、やはり部屋でのんびりするのが一番良いと決断して今に至る。金谷先輩の所属するサークルも一、二回顔を出しただけで入部はしていない。
「そう言うなよ。君がいると楽しいし、何よりサークルの女子達が喜ぶんだよ」
「それマジ?」
「あ、やっぱり違ったかも」
嘘かよ。ちょっとソワソワした俺の高揚感返してください。
あ、はぐれメタル出た。殺す。
「なんで俺をサークルに呼びたがるんですか。一度入部してサークルに深い部分まで関わった、または部員数が少ないから、あらゆる理由が考えられますが特別俺でなければならない理由はないでしょああぁぁはぐれメタルに逃げられた」
「長い。途中から聞いてない」
「……要は俺にこだわる理由はなんですかってことですよ」
「んー、遊ぶおもちゃが欲し、楽しいからだよ」
遊ぶおもちゃが欲しいんですね分かりました。言い直したけどほとんど言っているからね。
サークルねぇ……。もう二年生の後期だ。今更サークルに入っても馴染めないしそもそもやる気がない。金谷先輩には悪いが何度誘われても首を縦に振ることはありません。
「なぁ来てくれよ」
「だから嫌ですって」
「サークルに所属していると就活で有利だぞ」
「それは魅力的ですが別になくても大丈夫です。なんとかします」
「可愛い子たくさんいるぞ」
「てことはそれを狙う男子もたくさんいますよね。その中で俺が女子と話せるとは思えません」
「みんなで集まって何かをするのは有意義で楽しいものさ」
「今はダークドレアム目指して育成するのが楽しいんで結構です」
「これだけ誘ってもなびかないなんて……しくしく、私は悲しい」
「嘘泣きって難しいですよね。バレないように目薬さすのが大変」
「……君はホント冷めているな」
自覚していますよ。じゃないと華の大学生活の大半を部屋で過ごさないさ。
「大体サークルってどんな活動しているんですか?」
「忘れたのか? 私のサークルは日本酒の瓶集めるサークルだよ」
「就活に有利になるとは思えないし絶対女子メンバー少ないし楽しいわけないだろ!」
「長い」
「きええぇぇ!」




