3 クッキー
「三日尻君の部屋は綺麗っすね」
そう言いながらクッキーを食べる五月女の口元からはクッキーのカスが落ちていく。昨日洗ったばかりのカーペットにボロボロと落ちていく。なんてことだ。
「俺がこまめに掃除しているからな。だからお菓子のカスを落とすのやめなさい」
「子供扱いしないでくださいっす。自分はそんなヘマはしな、ごほぉ!」
「結構な勢いでクッキーが飛び散っているけど!?」
食べながら喋ったせいか、五月女は咽せてクッキーを吐き出した。カーペットに散らばる大小のクッキーの欠片。
「けほっ、けほっ。み、三日尻君~」
涙目で咽せている五月女。女子が食べかけのクッキー吐き出すとか正直キツイ。のはずだが、まぁこいつのは別段気にならない。
「ほらミルクコーヒーやるから」
「あ、ありがとっす」
得意げな表情でクッキー噴き出して、すげーアホっぽい姿だよ。
でもそれが五月女らしくて、思わず笑ってしまう。ははっ、しょうがねー奴だな。
「あ、このミルクコーヒー美味しごほっ!?」
「ごめんさすがにコーヒーぶちまけるのはやめてくれない!?」
穏やかな気持ちは一気に崩壊した。き、昨日洗ったばかりのカーペットなのに……。




