親子の買い物
「これ良くない?」
「本当ね、良いわね」
柚と由貴子はショップで話し合う。
知り合いに教えて貰ったレンタルショップは品揃えが良かった。
「ついでにショッピングモールも行きましょう。柚、貴方も買いたい物あるでしょう?」
「いいの?」
「勿論。じゃあ、お昼はモールの店で食事してショッピングね」
「ありがとう」
「どういたしまして。じゃあ、残り数件も行きましょう!」
由貴子は会計をする。
こうして、午前中はカフェの道具を買い集めた。
そして昼、彼女らはランチをするとショップを回る。
レストランエリアは親子、カップル、友人等、老若男女だが、彼等の向かったエリアは、流石に学生が多かった。
「どの店に行きたい?」
若向きのファッションショップなので柚に問う。
「ここかな?ラ・ブルース」
説明には、ブラウスが多数取り揃えてあると書いてある。
「じゃあ、そこに向かいましょう」
由貴子が言うと、二人はエスカレーターに乗った。
「あれ、柚が通う学校の制服ね」
友達数人組がちらほら見える。
きっと部活帰りなのだろう。
「あそこね」
マップと照らし合わせ、由貴子は指を指す。
「え?」
柚の通う予定の学生服、ラ・ブルースから四人の学生が出てきた。
彼女らは楽しそうに去っていった。
「巴…」
キリキリと歯を噛み締める。
「柚?」
由貴子は巴の顔を知らない。
「何でもない」
柚は言うと、由貴子と店内に入っていった。




