クラス替え
「巴、クラス同じだね」
「梓…一年間よろしく、桃園君も」
2年になった巴、梓、秋は偶然にも同じクラスになった。
しかし、光はその場には居ない。
「先生、なんで同じクラスにしてくれなかったんですか!」
巴達の担任、光にとっては元担任の教師に詰め寄る。
「均等に分けた結果だ、文句を言うな瀬尾」
担任は困り顔で言う。
「瀬尾、教室に戻れ」
「光、戻って」
HRが始まるというのに自らの教室に戻ろうとしない光に言う。
巴に言われると、光はしずしずと戻っていった。
「蓬来助かった、ありがとう。ではホームルーム始めるぞ」
こうして、新クラス初めてのHRが始まった。
自己紹介をし、プリント諸々が配られる。
あいうえお順の席で梓とは少し離れたが、偶然にも秋の隣となった。
HRが終わり、それぞれグループができる。
「巴、帰ろうか」
「あ、梓!相談があるの」
巴は梓に言う。
これは急務だ。
この件は梓には相談したかった。
「光を待つ?」
「いいえ、相談は梓だけ」
「わかった。桃園、悪いけど光に先に帰ったと伝えてくれる?」
「うん、蓮待つから来たら伝えとく」
「助かるよ」
「桃園君、ありがとう」
こうして巴と梓は帰っていった。