60/113
巴の周りの人々は
「おはよう!」
走ってきた苺は、巴達グループに挨拶する。
各々挨拶すると、グループの雰囲気も変わる。
巴と梓にとって、苺は警戒対象なのだ。
「梓、生徒会室に行きましょう」
「えぇ」
巴は皆と別れると、梓と生徒会室へ向かった。
「蓬莱さん、島崎さん」
職員室近くで、突然後ろから声をかけてくる者が居た。
教師の成瀬悠だ。
そして、巴の幼なじみでもある。
「生徒会、頑張ってくださいね」
「はい」
巴も梓も返事をするけれど、意味合いは変わる。
後で文句を言ってやろうと心に決め、巴は梓と再び歩き始めた。
生徒会室、巴と梓が入ると全員が揃った。
「おはよう」
「おはようございます」
各々が二人に言う。
生徒会長更科尊を始め、尊の妹双子愛奈と萌奈、書記斉賀杏と会計の乾操、巴と梓はそのメンバーともいつの間にか親しくなっていた。
「じゃあ、生徒会会議を始めましょう」
杏の言葉に、皆定位置に座り始めるのだった。




