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生徒会発足パーティーに姉妹は乱入する
「乾杯!」
生徒会室、生徒会の5人はささやかに祝っていた。
巴と梓的にはよろしくないが、こうなってしまったからには仕方ない。
「顧問の先生は来ないんですか?」
「職員会議が長引いてるらしいよ」
巴の問いに、尊が答える。
梓は座ってジュースを飲み、杏と操は仲が良さそうだ。
暫く自由にしていると、ガラッと扉が開く。
自動的に皆そちらを見る。
「愛、萌、どうした?」
尊は焦る。
すると一瞬巴を睨み、詰め寄る。
「何で私達を生徒会に入れてくれないの?」
「愛ちゃん、寂しがってたよ」
「萌!」
尊はため息をつく。
期間中、言ってこなかったから安心していた。
だが、正式決定後に言ってくるとは…。
「もう、委員会も含めてメンバーは決まったんだ。諦めなさい」
「何で⁉」
「お兄ちゃん、雑用でもいいから愛ちゃんを入れてあげて」
「萌はいい子だな」
尊が頭を撫でると愛奈は食って掛かる。
「萌ズルい!」
そうはしゃぐ姉妹の声は、顔は見えないが巴を監視していた少女達の声だった。