26/113
男友達
「よう瀬尾、どうした?」
そう言ったのは蓮だった。
光が元気が無いのを心配しての事だ。
ただ、元気が無いのを心配しているのは蓮だけでは無い。
「あ、ちょっとね…」
苦笑いすると、クラスメイト達が言う。
「きっと蓬莱さんのせいよ!」
「最近挨拶するようになったのに彼女、今日無視したのよ!」
クラスメイト達は怒っていた。
「うーん、困ったな…」
それは光と巴の領分だ、自分が手出しできるものでは無い。
「蓮、瀬尾さーん」
そう呼んだのは秋だった。
秋は先週の返事を聞こうと来たのだ。
「とりあえず手を打つか」
蓮は秋を見て言ったのだった。