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友達の動向
「瀬尾光の母親がSHIMAZAKIに復帰?」
「はい、瀬尾成美が復帰したそうです」
瞳はその言葉を聞くと、ニヤリとする。
「あの子の友達と葛山成美(母親)を同時に潰せるなんてね」
瞳は久しぶりにワクワクしていた。
「いつも通り、SHIMAZAKIで欲深そうな、金に目が眩みそうな奴を引き抜きなさい」
「はい」
部下は返事をすると、下がる。
「あとはどうしようかしら…」
簡単に潰れる事の多い大抵の人間はつまらない。
瞳は更にSHIMAZAKIと取引のある子会社に仕掛ける。
「昔はどこからか若手三人を引っ張って来たみたいだけど、そうはいかないわ」
SHIMAZAKI新撰組とも言われる三人も、一人死に、もう一人がやめて土方琢磨だけが残っている状態だ。
「久しぶりに佐伯に連絡を取りなさい」
大きな会社には数人スパイを潜り込ませている。
もちろん、それはSHIMAZAKIも例外では無い。
瞳は佐伯に連絡を取り、埃を叩こうと考えたのだ。