表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/113

「そう、弟が私を毛嫌いしだした理由探ろうにも兄が腑抜けでできないの」

お手洗い前に行くと、トイレ内で栞が電話していた。

だが、さっきまでの栞とは全く違う。

「結婚できたら金持ちじゃん?あいつにはそれぐらいの魅力しか無いって!優柔不断で、意志が無いんだもん。まぁだからやり易いんだけどね」

その後、笑い声が聞こえる。

「まぁね。でもさ、正直社長だって意志のある弟の方が向いてるでしょ!誰か補佐しないとあっという間に会社つぶれるよ?社員可哀相」

そう話していると、友人が何か言ったのだろう。

話を切り上げる。

「そうだね、じゃあ後で電話するわ。じゃあね!」

そうして、栞は電話を切った。

「あら、梓ちゃんも御手洗い?」

「はい…」

「何か聞こえた?」

「いえ、別に…」

「そう、じゃあ私は戻るわね」

「はい」

そうして栞は去っていく。

「なるほどね…」

梓は呟く。

これで庵が栞を嫌う理由がわかった。

きっと、猫を被っていない時の栞を偶然見たのだ。

だから態度が変わったのだろう。

と梓は思ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ