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見合いの二人

昴はチラリとお付きを見る。

彼は監視係でもあり、等間隔でついて来ていた。

「今は無理ですね、後日会えますか?」

「構いませんが…」

梓はそう答えるとアドレス交換をした。

「戻りましょうか」

「わかりました」

特にあまり会話をせず、二人は戻った。


「梓さん!」

昴は大きく手を振って近づいて来た。

隣にはそこら辺に居そうな女性を連れている。

「?」

「彼女は夏野栞、俺の彼女です」

「??」

梓は更に混乱した。

昼前、梓は昴に昼食に誘われて待ち合わせ場所に来ていた。

「どこへ行くんですか?」

「完全個室の居酒屋です。とっても美味しいんですよ」

栞は言うと、梓に微笑みかけてくる。

「あの…」

「庵くんのお友達なんですよね?」

「あぁ、はい」

それで昴が自分の事をどし紹介しているのかがわかった。

昴は栞と楽しそうに喋りながら歩く。

その様子は、そこら辺にいるカップルと変わらない。

そんな二人の後ろを梓はただついていくだけだった。


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