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宇宙VS地球

作者: 鬼夢灯



ー昔々、遥か遠い昔のこと。

宇宙にたくさんの生物が生命の営みをしていた時の話。

地球の文明は今よりももっと発達していて、宇宙空間を結ぶ貿易船を持っていた。

そして、その巨大な貿易船で宇宙の星々とたくさんの貿易をしていた。

地球にはない、珍しい鉱石や、花。食材から服などの日用品まで。様々なものを輸入しては、その代わりに地球独自の科学で作った発明品などと交換していた。

しかし、欲深い地球人は安い金で他の星のものを買い、そして自分のものは高いお金で売る。そうして、たくさんの星々からお金とその星の特産品を大量に奪っていった。

そのことに怒った宇宙の星々が連合を組み、地球に戦争を仕掛けた。

戦争を仕掛けられた地球人は、必死で対抗するが、対抗するために使う費用や、戦地に向かう人。それを誰がどれだけ出すかで内輪揉め。自然に自滅をしていった。

まともに対抗をしていた人々も、数の暴力の前に、あっさりと匙を投げた。

そんなこんなで簡単に地球人を滅ぼした宇宙人たちが呆れながらも、あとは星だけだ。という時だった。

元々穏健派だった星の宇宙人がこんなことを言い出したのは。

「今度の地球人に期待しよう。」と

『無闇矢鱈にこの星を滅ぼしては、彼らと同じだ。彼らが新たに生まれ変わり、次は私たちと正当な取引をすることを願おう。我らは彼らより長く永く生き、この宇宙をずっと見てきた。一つの星が滅びるたびに起こる綻びを、この目で見てきた。その綻びが巻き起こす争いも、この目で見てきただろう。だからこそ、我らは自ら綻びを作ることはしてはならないことだ。綻びを自ら作った同胞がどうなったかも、我らは見てきただろう。』

その言葉に納得した彼らは星は滅ぼさず、自分たちの星へと帰っていった。

しかし、その次に生まれた地球人はやたらと好戦的で、内輪だけの戦争では飽き足らず、宇宙の星々にまでその手を伸ばし、小さな星々を次々と支配していった。

宇宙の星に手をかけるために、自分たちの文明を発達させる彼らを見て、宇宙人は彼らが心穏やかに生まれ変わることを望んだのが馬鹿らしくなった。

そして、支配に怯えている小さな星々の同胞を救い、地球人を脅した。

脅された地球人は、彼らには勝てないと思い知り、地球の星の中で滅ぼしあった。

多種多様な種族が暮らしていた星の中の国々は、滅ぼしあった結果、人族しか残っていなかった。

自分の欲に素直で、愚かで、醜かった。


それなのに、彼らは優しかった。どれほど愚かな地球人が生まれても、いつかはきっと善良なる地球人が生まれるだろうと信じて、その星そのものの存在をを消すことは一度もなかった。


幾度となく繰り返される、愚かな地球人の宇宙への行進。一つの代が生まれるごとに、愚かさが増していく地球人に、宇宙の星々に住む彼らはその生命を散らしていった。

幾つかの星は消え、幾人ものの彼らは消えていった。

そうして宇宙の最後の一人となった宇宙人が地球に深く、何よりも重い呪いをかけた。

一つ、文明の進みが遅くなるように。

二つ、地球人の生が短くなるように。

三つ、宇宙のことは誰もわからないように。


そうして地球に住む私たちができた。

文明の進みは各国で違い、

長くは生きられず、

宇宙のことは誰も解明できない。

そんな私たちが。

夢の中でふと見た世界。

うつらうつらと記憶の彼方に消えてしまいそうだった〈それ〉を、引っ張り出して書きました。

ありえないのかも知れないけれど、

嘘くさいかも知れないけれど、

読みにくい拙い文だろうけれど、

それでも、

こんな世界が、

こんな歴史があってもいいんじゃないかと思い、書いてみました。


あとがきまで読んでいただきありがとうございます。

それではまたどこかで出会えることを。

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