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ウルフブレイド~異世界伝奇~  作者: おおかみちゃん
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第3部 剣の道1ー1

どうも、おおかみちゃんです!


ながい期間他の作品の作成や人狼ゲーム、大阪旅行に時間をとられ、久しぶりの投稿です!


といっても読んでるかたも少ないようなので楽しみにして頂いてる方がいるかはわかりませんけどね(苦笑)


あとコメントつけてくれた方がいて嬉しかったです!


読んでくださってる方がいるんだなぁ~って思えるとヤル気がでます。


私自身は他のサイトではラブコメとかしか書いてないのでこういう描写は不得意ですので至らないとこもあるかもです。


まぁとにもかくにもまた続きを書いていくのでよろしくお願いします。

マイカの死から1ヶ月が経った。




雪解けの水溜まりが太陽で反射し街全体がキラキラと輝いて見えるそれを横目に少年は街外れの草原でクレイモアを振るっている。


あのクライゼルとの出逢いの一件で少年はクライゼルに弟子入りしていた。


クライゼルに弟子入りを嘆願した時の理由としては自立心を養い、一人立ちして生きていくためにと言うものだったが実際の理由としては少し違う。


少年はマイカのお墓があるこの国から逃げたかったのだ。


あの日、マイカの最後の願いを無下に手を振り払い金を盗みにいった自分が許せなくて……情けなくて……。


マイカのお墓を見るたびに後悔の念に苛まれるのがいやなのだ。


だから別に少年としては傭兵じゃなくても良かった。

ただ学のない自分が商人等の頭を使う仕事でやっていけるとも思えなかったし他の国や街で生きていくには腕っぷしを使う仕事をしていくしかないと踏んでいたのだ。


そんな事をかんがえているとクライゼルが怒号と共に少年の頭を棒切れで叩く。


「……痛ってぇ。」


「おいっ!剣を振るときに余計な事をかんがえるなっ!お前は集中力がないのがダメだ、集中力を切らすのは戦場では死と同じだぞ!」


「そんな事言われてもよ…俺は戦場にでたことねぇし……。」


「甘ったれるな!」


クライゼルがまた少年の頭を棒切れで叩く。


「お前などが今戦場に出たら死ぬだけだ。お前を戦場に出すのは少なくみても半年……いや一年後だ!」


少年はまた頭を叩かれた事に内心ムッとした。


クライゼルのいっていることは間違ってはいないのだろう、事実注意してくれる内容は毎回的を得ているようにも感じる。


ただクライゼルの指導はクライゼル本人の経験談によって裏付けされている、戦場に出たことのない自分には理解が出来ても納得ができないのだ。


だから少年としては早く戦場に出てみたいのだが師匠であるクライゼルはこれである、少年にはモヤモヤとした気持ちがたまりつつあった。


「まぁいい……俺は少しいくところがあるからお前も今日は少し休め、夕時には戻る。」


そう言うとクライゼルは木に掛けてあった手荷物を担ぐと市街に足を進める。


少年はそれを視線で見送り、クレイモアを一振りしたあと呟く。


「……くそっ」


一年?ふざけるな

クライゼルは何を考えてやがるんだ?


少年はクレイモアを構えるとクライゼルの荷物を立てかけてあった木に向かって横凪ぎに振るう。


剣は深く幹に食い込み、鈍い感触を手に伝える。


少年は食い込んだ剣を放すとそのままその場に寝転んだ。


薄々感じてはいるが俺には何かが足りない…クライゼルはそれに対して教えちゃダメ出しするのだからそういう事なのだろう。

そして教えてくれないということはそれを俺は自分で見つけなきゃいけないのだろう。


だがなにが足りない?


思い上がりじゃないが街で見た無駄な動きだらけの衛兵よりも自分はよほど腕がたつ様に思えたし、実際戦ってひけを取るほどの差はない。

まだ1ヶ月ではあるがあの歳まで戦場に身をやつしてきた男の剣技を見、磨いてきたのだ。

街のならず者程度なら自分の相手にもならないだろう。


強さではないのか?

いや強さもクライゼルに比べたら足りないだろうけどあのレベルの戦士が戦場にウヨウヨはいないだろうし、実際は雇われのならず者か徴兵された濃奴が大半なはずでまず死にはしないはずだ。


考えれば考えるほど深みにハマるような感覚を感じ、その場で身をよじりジタバタすると少年はまた呟いた。


「強く…なりてぇな」

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