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壊れた僕たちは何もできないので仮想空間で傷を癒し合う  作者: ausunoto


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6/9

6話 君が創った服を着たいんだ




     じゃあ

     楽しみにしているね



     そう言って

     部屋に帰って行った




ファムの部屋


・・・


女の子のファッション

作ったことねえんだけど


・・・


・・・




     ・・・どうしろって


     ・・・言うの?




ミアスの部屋


「・・・」


「・・・負担ばかり

 ・・・押し付けちゃったかな」


「・・・だって

 ・・・あの時



回想



     

     俺は将来

     ・・・になって



     なら 私は!




      回想 終了




「・・・」


「・・・




      ・・・忘れ


      ・・・ちゃったのかな?




翌朝 11時


「ファムさん?

 朝ご飯だけど」


「・・・」


「・・・部屋から

 ・・・出てこない」




      部屋のドアを開けた

      モニターを見つめ

      試行錯誤しているのか



「ファムさん?




       ・・・寝てないの?



なんか

楽しくなっちゃって


「寝なきゃダメだって!」



デザイン

できあがったから

見てみろ?


「え?」




     ゲームの

     自キャラに着せた

     ファッションを見てみる




「・・・」


・・・どうだ?


「・・・すごい

 ・・・これ

 ・・・すごい好き」


よし!さっそく!!




       

       ・・・50日待って




「このゲーム

 普通の人が

 1日に稼げて10万だよね

 この服を一式買うと

 500万になる」


蓄えとかないの?


「ストーリーボスに

 覚醒ルナフェクト

 居るでしょ?」


あいつな


「倒そうと思って

 耐性装備そろえてたら」


ストーリーボスに

そろえたのか?


「めっちゃ強いんだけど

 そのボス

 時間経過で終了する仕組みで

 攻略はヒーラーになって

 ひたすら回復してれば

 いいんだけど

 ・・・知らなくて」


・・・あぁ


「・・・だから50日待って」




      創ればいいんだろ?




「え?」


俺は

このゲームの

課金ではない服は

なんでも作れるから


「・・・え?」


手作りすれば

バザーの5分の1の金で

そろえられるし


素材まで調達すれば

実質タダだから


「・・・でも

 ・・・手間と時間が」


50日も

待ってられるかよ



      俺も見たいんだよ

      ミアスが

      俺の考えたファッションを

      着ているところを



「・・・え?」


女の子の

ファッションって

手を出してなかったから

新鮮で楽しいっていうか


「(・・・そっちか)」


だから


「・・・でも

 ・・・君に負担ばかり」


じゃあ

服の素材を集めるの

手伝ってくれないか?



 

        5時間後



「・・・普通なら

 ・・・50日かかるのに」


形にした

あとは着るだけだ


「”つむの~”って

 メインは戦うゲームだよね?

 なんで こんなに

 服を作れるようになったの?」


昔から

服が好きで


精神障害者になる前は

服を作れる人に

なりたかったから


「・・・




       君は君だね




どういうこと?


「なんでもない」


とりあえず




       着てくれないか


       俺の考えた服を?




自宅 MMOの世界


「・・・いいの?」


あぁ


「・・・」



     二人で


     一生懸命に作った服を


     着たミアス



「・・・」


・・・どうだ?




      


      

       ファムの手を取り






どうした?


「・・・




      デートして!?




・・・え?


「・・・この服を着て




        街を歩きたい




グレンハム王国 森林公園




       うれしそうに

       はしゃいで

       街を歩くミアス


       それに

       ついて行くファム




うれしそうだな?


「・・・うん

 ・・・うれしい

 私

 ファッションセンスないから

 それに




       精神障害者の私に


       現実で


       おしゃれして


       街を歩くなんて


       できないから




・・・


「・・・とっても

 ・・・うれしい」


・・・そうだな


俺達にはできない

”普通に生きることが”


この

六畳一間の箱の中が

俺達の世界だもんな


「MMOって

 すごいね

 こんな外に出れない

 寝たきりの

 私たちだけど


 こうやって外で遊ぶ事を

 疑似体験できるもん」


本当

寝たきりの俺達には

MMOは救世主だ


「ねえ?

 恋人らしいことしていい?」


え?


「これも

 現実ではできないから」


まあ いっか




      街の中で

      服屋を見てまわり


      雑貨屋をまわり


      映画を見て楽しんだ




満足できたか?


「・・・うん

 このまま帰るのが

 惜しいくらい」


じゃあ

もっとこのまま

ここに居るか?


「・・・そうだね」



       ファムに向き直り


       真剣な顔で



「・・・ありがとうね

 私のワガママに

 つきあってくれて

 デートまでしてくれて」


おっけーだよ

俺も楽しかったし


満足できたのなら

良かった


「・・・うん

 幼かった時の夢が

 1つ叶ったよ」


大げさだな


「・・・本当だよ?」


そうなのか?


「・・・」


「(・・・まあいいや)」


で?

いつまで

遊んでようか?


「深夜3時まで」


睡眠障害の俺達が

やっと

眠くなる時間だな


・・・でも




      ・・・もう・・ムリ




「・・・え?」




現実


「ファム?」




      寝落ちして


      ぐっすり眠るファム




「・・・あ

 君は私の服を

 作るために

 2日寝てないんだった」


「・・・」


「・・・そこまでして

 作ってくれたんだね」




      ファムの

 

      首筋にキスをする




「・・・」


「・・・ありがとうね



  

         ファっくん








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