5話 何もできない俺たちがウソでごかましていること
今日から
新しい家族になりまーす
自宅
・・・
・・・は?
母 ティル
「ミアス・ベル
お母さんの親友の娘」
いや
だからって
なんで
うちで暮らすんだよ!?
ティル「親友がね
亡くなっちゃったのよ
・・・え?
ティル「この子の
家族も親戚も
誰も引き取らないから
じゃあ
私がってなって」
・・・いや
だからって
ティル「うちの息子の
ファム・シールよ
大丈夫よ
良い子だし
退屈しないだろうから
ちょっと訳ありだけどね」
・・・話したのか?
「・・・ミアスです
・・・宜しくお願いします」
なんか
母親が女の子を
連れて来て
一緒に暮らす事になった
この部屋を
使っていいってさ
荷物とか好きに置いちゃって
「・・・ありがとう
・・・ございます」
(やけに
オドオドした子だな)
「聞いてもいいですか?
何をして
暮らしてますか?
・・・聞いたんだっけ?
「・・・はい」
まあ
なんて言うか
寝たきりだからな
「・・・」
中学生だけど
学校に通える
身体じゃねえし
「・・・もしかして
病院に行くだけでも
1日の体力を使い果たして
近くの遊び場に行くだけで
旅行に行ったかのように
消耗して
街に遊びに行けば
必ず倒れるような
(・・・なんで
・・・わかる?)
「そんな身体ですか?」
(・・・この子)
「・・・私も
寝たきりですので
・・・
「だから
誰も引き取りたがらないのです」
だから
同じ寝たきりの
俺たちでも
出逢わせたのか
あのババア
「そんな生き方だと
時間だけはありますよね?
何して過ごしてますか?」
けっこう
遠慮なく聞いてくるね?
「・・・だって
・・・私と
・・・同じなので
・・・
「そんな人
まわりに居なかったので
気になって」
俺の
部屋に来るか?
「え?」
ファムの部屋
「ゲーム?」
やる事
いや
やれる事がないから
こうやって
ゲームの楽しさで
身体の辛さを
ごかましている
「・・・」
幻滅しただろ?
「・・・
・・・私と
・・・同じです
え?
「私もゲームで
身体の苦しさを
ごまかしてます
だって
MMOなら
寝たきりでも
社会に
関われますので
「MMOって
私たちみたいな
寝たきりの人間には
唯一の救いですよね
(・・・同じ事を
・・・考えているな)
「”紡ぐノート”
略して”
”つむの~”って
MMOゲームですよね?
私も
このゲームやってるんです」
じゃあ
一緒にプレイする?
「はい」
どうやら
私たちは
お互いに壊れていて
普通の人から考えれば
普通からハズれた生き方をしていて
こうやって始まった
壊れている私たちの
異常な共同生活が
朝
目が覚めて
キッチン
・・・
「おはようございます」
(あー
そうだった
この女の子と
暮らす事になったんだっけ)
「ティルさんが
朝ご飯
作り置きしてくれてて」
いつも
そうだよ
何もできない
俺のために
母さんには
苦労させてる
ミアスと朝食をとる
「おはようと言う
時間でわないですね」
もう
11時だもんな
お互いに睡眠障害
さらに
夜の方が身体が楽なため
深夜3時まで起きている
睡眠薬を服用するため
こんな時間に目が覚める
まず
普通の人から見れば
これは
異常な生活なんだろう
学校に行けてれば
中学生の俺達だが
通えるような身体でわない
行く道中で
力尽きて倒れる
自信しかない
朝食をとった後
こんな身体の俺達が
する事と言えば
やるか?
「はい
MMOをする事
ゲームの楽しさで
身体の障害の苦しさを
ごまかしている
ファムの部屋
ところで
なんで
俺の部屋でゲーム
してるんだよ?
「こっちの方が便利です
何かあっても
チャットして伝えるの
面倒なので」
俺の部屋なんだが?
「見られたら
やばいものでも
あるんですか?」
見られたら
やばい物しか
ないんだが?
「やりますね
家族と暮らしてるのに」
(・・・この子
・・・性格変わった?)
「ところで
ファムさんの自キャラ
ファッションセンス
良いですよね」
これって
良い方なのか?
「私には
そう思えます
”つむの~”の世界
ロングコート
無かったですよね?」
いったい
どこから?」
ロングコートは無いよ
ロングコートに見えるのを
着てるだけだ
無ければ
創ればいいだけだろ?
「・・・創造神ですか?」
なんで
そうなる?
「私も
ファッションに興味は
あるのですが
なぜか
うまく創れなくて」
ベーシックカラーを抑えて
その年のトレンド色の
有彩色を入れただけなんだが?
それに
その年のトレンドアイテムと
トレンドを抑えるだけで
「・・・何を言ってるのか
・・・わかりません」
つまりだな
ファムの
服の袖をつかむ
ミアス?
「・・・あの
・・・おこがましいのは
・・・わかってるのですが
私に
コーディネイト
してくれませんか?
・・・
やめておけ
「・・・ダメですか?」
ファッションって
自分の
着たい服を着ればいいんだ
ダサくても
かっこよくても
痛くても
可愛くても
着たいの着れば
満足できるんだ
人の趣味を
押し付けられた
ファッションなんて
着ても
満足できないって
「・・・それでも」
ファムさんの考えた
ファッションを着てみたいです
・・・
「・・・ダメですか?」
・・・女の子の
ファッションを
創った事が無いのだが?
無ければ
創ればいい
・・・おい?
「・・・ごめんなさい
・・・調子に乗りました」
「でも
お願いします
創って
くれませんか?




