婚約破棄されたって幸せにはなれますよ、人生なんて分からないものなのですから。
とある夜開催のパーティーにて、私の婚約者である彼ロロゼンド・ダ・ア・リリオンが宣言してきた。
「貴様との婚約、破棄とすることとしたッ!!」
前もって聞いていなかったので驚いた。
しかも彼の隣には知らない女性がいるのでなおさら衝撃。
……だがなんとなくどういうことか想像はできる。
「俺は貴様とは生きん。なぜなら、もっと素晴らしい女性に出会うことができたからだ。俺は俺の最良の未来のために生きるのだ」
「お相手は……そちらの女性ですか」
「ああそうだ。そういうことなら話は早いな。その通り。俺は彼女、ミルフィフィを愛している。ゆえに貴様とはここまでとする」
予想通りの展開だ、その点においては別段大きな驚きはない。
「では、これで! さらばだ!」
話を勝手に切り上げて、ロロゼンドは去っていく。
しかも隣の女性ミルフィフィの肩に腕を回しながら。
「もぅいいのぉ?」
「ああ、いいんだ」
「でもでもぉ……変な空気になってるけどぉ?」
「気にするな」
「本当にぃ?」
「ミルフィフィが気にすることは何もない」
「ぅへええぇぇぇ? ほんとぉ? だったらいいけどぉ」
その時。
「な、なんだアレは!!」
「いやっ」
「うわあああああああ、すげえ、なんじゃあれえええええええ」
皆が驚きの声をあげて。
ロロゼンドとミルフィフィがパーティー会場から出ていくタイミングを狙ったかのように……隕石のような物体が降り注いだ。
「な、う、うそ……うわあああああ!!」
「いやあああぁぁぁぁぁぁぁん!!」
その事件によってロロゼンドとミルフィフィはこの世を去った。
◆
あの後私は父が紹介してくれた学者の男性と結婚した。
年の差は十くらいはあるけれど不仲かといえばそうではない。
否、むしろ逆。
夫婦となった彼と私は今精神的な意味で限りなく通じ合うことができている。
色々あったけれど幸せになれて良かった――そう思う。
◆終わり◆




