米を研ぐ
四季様からレビューをいただきました。
ありがとうございます。
さらに本羽 香那様からもレビューをいただきました。
ありがとうございます。
白米で埋まった釜の底に水を注ぐ
まだ染みる前の白銀に触れると
新雪を踏んだ感触
時間を置く
水を含んだ米は
雪融けの水に濡れた河原
ぬるい水に手を入れて研ぐと
時計回りの渦潮に白がほどけた
それを流して水を埋め
ほどけては流して水を埋め
透き通るまで繰り返す
竈に火をかける
爆ぜる枯竹
ミニチュアの太陽で釜の中は夏
何かの祭のように米が踊るのが聴こえる
秋はすでにある
炊いた飯につまっている
いつまで四季に触れていられるかは
茶碗を持つ君次第だ




