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第四十七話~試験前!?~

  四様の中学校が決まったので、僕たちはその後楽しく過ごした。


  鍋を囲んで、楽しくはしゃいで。夜闇が真宵ちゃんを皮肉って、真宵ちゃんがキレたり。

  零や弥生ちゃんはそれを楽しそうな目で眺めたり。四様と僕はいつものように、とばっちりくらったり、笑ったり。


  そんなことをしているうちに夜が来て、僕らは眠った。


  


  次の日。


  「そういや、そろそろ中間テストだよな」


  いつもの登校風景。僕が真ん中で、右に弥生ちゃん、左に真宵ちゃん、前を零、後ろに夜闇の完全包囲網。


  「あ、そ、そうですね!」

  「テスト、か。ケアレスミスに注意しないとな」

  「テストですか。本来なら四季様以外の人間に試されたくはないのですが……」


  みんなはたのしそうに話しているが、僕は気が気でない。


  「……そういえばよ、四季。お前、テスト勉強やってんのか?」

  「できるわけないでしょ!?」


  最近僕は旅行行ったり気絶したり気絶したり気絶したりで忙しかったんだ!しかもほとんど、真宵ちゃんのせいじゃないか!


  「お、おう。そうだったな。お前最近気絶しっぱなしだったから」

  「何を他人事のように。それら全ては暴力女、あなたがしたのですよ?」

  「だから、悪かったって言ってるだろ」

  「なら、いいんだけど」

  「それで済ますのか?」


  零ほか二人が目をまんまるにしていた。


  「え、何か変なことでも?」

  「あるにきまってる! 君はいったい……ああ、もう」


  何かを言おうとして、とちゅうでやめた。


  ……何を言おうとしたんだろう?


  そんな感じで、僕らは学校について、教室に入った。


  「よう、四季! また美人四人もはべらせて、うらやましいねえ! ちょっとは自重しろよこの野郎!」

  

  と、同時に男友達の喜田 政臣君がいきなり僕にヘッドロックをかけてきた。


  「い、痛い、痛いよ!」

  「うるせえ! なんでお前だけ! この、この!」


  ぎゅーぎゅー締め付けてくるけど、正直言って真宵ちゃんに比べたら全然痛くない。


  「……ったく。お前はほんと幸せそうだな。テストも余裕だからか?」


  効いてないことがわかったのか、政臣君はあっさりと離してくれた。


  「え、ええっと……」

  「当たり前です」


  ちょっと夜闇!? 何勝手に言ってるの!?


  「へえ。じゃあ勝負しようぜ、四季!」

  「は、なに言って」

  「構いませんとも」


  おーい!いつもの忠誠心はいったいどこに!?


  「オッケー! よし、じゃあテストの合計点数で勝負だ! 負けた方は、昼飯一週間奢りな!」

  「え、ちょ、政臣君」

  「のぞむところです」


  ええ……。


  「……もう好きにして」


  僕は呆れながらもそうつぶやくしかなかった。だって聞いてくれそうにないんだもん。

  

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