表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/284

第68話 始原


(始原については名前だけは知っているが、どんなもんかは全く情報が無い。今回の調査で少しでも判明すると良いんだが)


 以前にダンジョンで得た戦利品を解析した時に名前だけはチラッとあった。だがそれ以外は何ひとつわかっていない。今後に備え少しでも情報を得たいのは当然だ。


 ◆


 【殲滅者】志波蓮二


(はぁ~! 随分とまぁ荒っぽい歓迎をされることで。蛮族だって警告くらいはするぞ!)


 溜息を吐きつつも、足元に転がった残骸を見ながらそう独り言ちる。


 転移して早々、門番だか迎撃兵器だか知らんが。盛大なお出迎えを受けた。しかし以前に<龍機界>で戦った。鬼畜連携兵器に比べればお粗末と言っていい程の戦闘力しかなかった。


(あんな畜生兵器が大挙して攻め寄せて来ても困るんだがよ!)


 押し寄せてきた機械共は雷属性の魔法連発で一掃した。あの鬼畜兵器ならこの閉鎖空間では相当苦戦したはずだ。・・・・・・その点は良かったといえるだろう。


 因みにレンジのジョブは『殲滅者』。前回の<猛獣の縄張り>と【ルーキー狩り】の戦闘で【特攻隊士】を上限まで上げることが出来た。【殲滅者】は文字通り、殲滅と追撃に特化した上級職。これを100までレベリングしたらレンジも晴れてカンストに至る。 


(途中でレベルの限界の壁にぶつかる事なく。無事に500の上限までジョブに就く事が出来て心底ホッとしてるよ!)


 レベル—————才能の限界により途中でレベルがストップし上限まで到達できない者は相当多い。それ以前に500まで到達する事さえも困難なのだ。

 一か月も経たないうちにレベルカンスト間近まで漕ぎ着けたレンジは異常といえるだろう。 


◆◆

Name:志波蓮二


種族:アークデーモン・ジーニアス・種族ランク:B+・14/100%

MR:8

JOB:【殲滅者】

LV:13:合計413


HP:73692

MP:62692

SP(体力):8205

STR(筋力):11137

AGI(敏捷):7112

MAG(魔力):8579

VIT(耐久力):5525

DEX(器用):1975

LUC(幸運):825


 〇アクティブスキル

・【黒魔法LV:9】・【結界LV:9】・【瞬間装備変更LV:5】・【暗黒魔法LV7】

・【重圧LV:5】・【ダーク・クルセイド】・【神聖魔法LV:5】・【古代魔法LV:4】

・【時天魔法LV:2】・【召喚LV:4】・【空力LV:5】・【グランドクロス】・


 〇パッシブスキル 

・【索敵LV:5】・【逃げ足LV:5】・【魔力操作LV:9】・【詠唱破棄】・【気配遮断LV:6】・【並列起動LV:10】【身体系状態異常耐性LV:3】・【奇襲】・【精神系状態異常耐性LV:2】・【装飾品装備数+1】・【聖なる守護】・【闇の祝福】・【聖の祝福】・【呪詛移し】・【HP回復速度上昇LV:5】・【MP回復速度上昇LV:5】・【執念】・【死なば諸共】


 〇武器スキル

・【崩竜葬連斬】・【篠突雨】・【臥龍魁晴】・【滅魔の太刀】・【混沌呪怨斬】・【魔釼解放】【聖釼解放】【昇破双龍脚】【流動鉄塊】・【鬼滅腕】・【参合拳】・【阿修羅旋空】・【不屈守護者】【聖光閃斬】・【真・闘仙発勁】・【疾駆夢幻】・【猛虎咆哮破】・【覇気轟圧】【心・明鏡止水】・【獏流水華】・【烈花繚乱】・【天狗秘伝】・【幽星界の真眼】


 〇種族特性

・【高速飛行】・【大悪魔の呪爪牙】・【変身】・【悪意感知】・【聖属性被ダメージ倍加】

・【暗視】・【影支配】・【光学迷彩】・【高速再生】・【支配の魔眼】・【誓約書作成】

・【技能融合】・【能力捕食】・【魔核】


 〇固有スキル

・【賢者の解析眼LV:3】【進化の系統樹】【万能言語対応】・【転移門】


装備

武器:聖剣エクスレヴァン(4級)聖属性・切れ味強化・破損耐性・聖属性強化・魔法剣強化

   魔剣デスブリンガー(4級)闇属性・切れ味強化・MP吸収・破損耐性


頭:黒竜の兜(4級):魔法耐性・4大属性耐性・物理ダメージ500カット

腕:光竜のガントレット(4級):光属性無効・筋力強化10%・危険察知

胴:アダマンタイト合金の軽鎧(4級)物理耐性・魔法耐性・破損耐性・装備重量軽減・重装行軍

腰:屍竜の腰当(4級)闇耐性・毒耐性・麻痺耐性・混乱耐性

脚:黒竜のグリーブ(4級):竜耐性・敏捷強化10%・魔法耐性・火属性耐性


 装飾

〇身代わりの指輪(4級)致命ダメージ回避

〇死霊のブレスレット(5級)即死耐性・出血耐性

〇黒竜のピアス(4級):索敵・危険察知・殺気感知

〇星空のマント(4級):月光チャージ・魔力貯蔵

〇探索王サ・ガースの羅針盤(4級):宝箱探知

〇幻惑の指輪(4級):ステータス・スキルを隠蔽

 

 ◆◆


 これが今のマジモンの装備だ! ぶっちゃけステータスはそこまで上昇していないが、かなりの強さになったはずだ。


(結構戦ったはずなのに進化までは、まだまだ先が長い。恐らくはAランク以上は特別なんだろう)


 レンジの予想通りAランクは強さの格が異なる。その真価をレンジが知る時は決して遠くない。


 ◆


 考察しつつも警戒は全く疎かにしていない。周囲の壁を見渡してみると、驚くことに全く劣化の後が見られない。新品・・とまではいかずとも、それに近いくらい綺麗な状態だ。


(始原がどれほど昔かは知らんが、少なくとも2000年以上は昔のはずだ! そんな大昔の遺跡をココまで綺麗な状態で残す技術力。やはりかなり高度な文明を築き上げていたのは確実だろうな。少なくとも現在の地球の技術力をはるかに上回っている!)


 気になるのは『それほどの技術を誇った文明が何故滅んだのか?』


(・・・・・・滅んだと思うのには理由がある)


 さっきから、そこらかしこに白骨化した遺体が転がっている。この造りからしてここは恐らくシェルターだ。そこに逃げ込んだってことは敵に追い詰められたか、大規模な災害が起きたんだと思う。・・・・・・・・多分前者だろう。


(追い詰められた閉じこもったシェルターで、先の見えない絶望で集団自殺でもしたんだろう)


 根拠としては骨には外傷が見当たらない、凶器らしき物もどこにも転がっていない。多分、毒物か注射あたりだろう。首吊りだったら糞尿なんかの後始末が大変だし、凶器での自決は覚悟が必要だ。。避難民全員で一気に毒物なり自決用の薬なりを飲んだとしたのなら、このまとまった骨にも納得が出来る。


 自決した物を憶病とは思わない。希望もなしに生きていけるほど、人間は強くないのだから。


(どうやら長期の避難生活が出来るように、自給自足できる設備や生活必需品、食料生産に関してはしっかりと備えがされていたようだな!)


 施設を見て回りながら、その技術力に感心してしまう。


(もう稼働自体はしてないようだが、少し手入れすればまだ十分使えそうだな)


 現状では宝の持ち腐れだが、確保しておいて損は無いだろう。


(しかし、武器とかの兵器工廠とかだったら良かったんだが、俺個人に利益の有るようなものは見当たらない。正直、何のためにわざわざ転移先にココを選んだのか、さっぱりわからん!)


 この場所をわざわざ転移先に選んだからには何らかの意図があると思うが、それらしきものは見つからない。


(まだ全部を見て回ったわけじゃない。もう少し見て回るか)


 それから施設内を警戒しつつも探索を続けた。


 ◆


 色々見まわっている内に、地図のようなものを発見した。昔ながらの案内板のようなアナログ極まりない物だったが、逆に解り易い。案内板を見てみると、どうやらこのシェルター自体はそこまで広くなく、精々が千人そこそこまでしか収容能力は無いようだった。


(当然っちゃ、当然だな! 始原文明は恐らくは強大な何かと戦った末に敗れたが、何も全滅覚悟で最後まで戦ったわけじゃないはず。全滅のリスクを分散するために、沢山のシェルターを造って避難したんだろうな。逆に考えればそこまでしてくる敵に、そこまで追い詰められていたってことだが! ハァ~、めんどくさいことになった!)


 そこまで考えたところで顔を盛大に顰めて、大きくため息を吐き出した!


(始原文明にしろ、神代文明でも【遺跡】は優先的に攻略か調査をするべきだな! もしも、兵器工廠や研究施設が残っていたとして、兵器とかヤバい研究なりを開発して居たり、その時代の兵器がそのままの状態で残っていたら、とんでもないことになる!)  


  レンジが警戒するのは当たり前のことだ。


 【始原文明】・【神代文明】。これらの文明の技術は現在の地球より遥かに先を行っている。 

もしも、その兵器を手に入れて量産に成功すればその国なり組織は、頭一つ抜けるどころの問題ではないほどの力を手に入れる。最悪、地球のパワーバランスが崩壊しても何ら可笑しくない!


 ただそういったヤバい『遺跡』はまだしばらく出てこないとも思っている。【運営】の目的は不明だが、早期のパワーバランス崩壊は望んではいまい・・・・・と。


 もっとも、【始原文明】・【神代文明】の遺跡を発見しても攻略できるかどうかは別問題だ。


 最初の防衛ロボットもレンジだから楽勝なのであって、あのロボのステータスやスキルはレベル200以上がチームでも組まない限り対処は出来ない。


(仮にどこかの国が見つけても、兵器や研究施設ならこの場所以上の防衛態勢が敷いてあるはず。甘く見る気は無いが、この前の国防軍じゃないが、全滅の可能性が大だろう)


 貴重な兵器や研究成果を奪われないよう軍事施設の方が民間よりも高度な防衛態勢を整えていると考えるのは普通だろう。当面は発見されてもよほどのことが無い限り問題は無いはずだ。





 さて、地図が確かなら後は目の前の大部屋ひとつで探索終了だ。


(ここまでに色々なアイテムをちょこちょこと回収してきたが、コレというものは無かった。最後くらいはいい物が出てくれよ!)


 そう考え———期待しつつ、まだ探索していない大部屋へと足を踏み入れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ