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第一幕
俺の兄貴はひきこもり。
それ以上でもそれ以下でもない。
ただのひきこもり。
実家に帰って来てから一年。
長かったのか短かったのか、それもよくわからない。
偶然見つけた小説の投稿サイト。
小説家になろうなんて思ってないし、なったところで、どうなるのかもわからない。
でも、書いてみようと思った。
なぜかはわからない。
世の中、わからない事だらけだ。
でも、ひとつだけわかる。
前に進まなきゃいけないんだって。
言葉を書くのはきらいじゃない。
むしろ、好きなほうかもしれない。
『ペンは剣より強し』という。
だけど、ペンは剣よりもやさしい。
いまは、そう思う。
今日はここまで、かな。
