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ヘルハウンド

「お助け〜!!」


飢えを満たして、森を歩いていると助けを求める声が聞こえた。

慌てて声のする方向に向かうと、怪我をした男達が口元からユラユラと陽炎を立ち上らせている黒い狼・・・・・・ヘルハウンドと向かい合っていた。


「どうしたんですか!」


俺は大声で男達に尋ねた。男達は目を見開いてこちらを見た。


「馬鹿!早く逃げろ!」


ヘルハウンドが俺の声を聞き、俺へと向かってきた。


「グァァァアアッ!」


ヘルハウンドがその顎門を大きく開き襲いかかってきた。が、俺はそれを冷めた目で見ていた。


ガキンッ!


「は?」


男達は呆然とした目で見ていた。何故ならヘルハウンドの牙が俺の目の前の空中で弾かれたように見えたからだ。


「その程度の攻撃じゃ、俺を傷付けられないぞ?」


俺はヘルハウンドの牙を防いだ結界を操作して、ヘルハウンドの動きを封じた。


『変幻結界』

この魔法は魔力の操作によって自由自在に形と大きさを変えることのできる結界魔法だ。


俺はニヤリと笑いながら手の上に『フレアランス』を生み出した。


「じゃあ終わりだ」


俺はそう言って生み出した『フレアランス』を『変幻結界』で拘束されたヘルハウンドにぶつけた。


「グァァァアアアアアアアッ!?!?!?」


ヘルハウンドは断末魔をあげてそのまま力尽いた。


「・・・何なんだよ」


男達が呆然としていたので俺は近づいた。・・・なんでビクッですんだよ。そんなに怖いか?俺。


「えーっと・・・。大丈夫ですか」


俺は男達にそう尋ねると代表者らしきナイスミドルなおじさんが前に出てきて、尋ねた。

「・・・嬢ちゃんは一体?」


俺は考えていた偽名を名乗った。


「私はフィールです」

「そうか、有難うな嬢ちゃん。・・・しかし、何故君のような小さい娘が森にいるんだ?」


そこで俺は気付いた。俺の今の姿は10歳の幼女なのだ。怪しまれても仕方ない。


(ど・・・どうやってごまかそう)


どうやって誤魔化して、この場を切りぬけようか。

フィルタリア、ピンチ!

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