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また会う日まで

次の朝、俺は目が覚めた後、ミルド達『暁の翼』と村長さんに呼び出された。


「えーっと……どうしましたか?」

「嬢ちゃんに聞きたいことがある。……ああ、お嬢ちゃんの素性を尋問するとかじゃないから身構えなくていいぞ」


ミルドの言葉につい身構えると、それを見たミルドに安心するよう告げられた。


「で、尋ねたいのは嬢ちゃんがこれからどうするかだ」

「どうするか……ですか?」

「ああ」


うーむ、そう尋ねられると、どう答えるべきか困るな。「取り合えず近いし」と言った理由でこの村に来たわけだからなぁ……。あ、そう言えば。


「私は冒険者になりたいです」

「どうしてまた、危険な職に就きたいと?」


ロリンコが眼鏡をクイッと上げながら尋ねてきた。……なんか腹立つ。


「生活するにはお金が要ります。その為には働かないといけませんが、私は訳ありですので、あまり人に迷惑をかけないような職がいいと思って冒険者になろうと思います」


俺はそこで一度、言葉を切ってから続けた。


「それに幸いなことに、私、腕っ節の方は自信があるんです」

「まぁ、フィールちゃんは魔法の天才だしなぁ」

「そういう訳で、私が一番適しているのは冒険者と判断しました」


俺がそこまで言うと、ミルドは感心したように呟いた。


「しっかりと考えているんだな」

「しっかり考えないと死んでしまいますから」


俺の発言に微笑んでいた彼らはピシッと固まった。まぁ、不安な言葉だもんな。死ぬってのは。


「そ、そうか。しかし、冒険者になると言っても、嬢ちゃんはまだ10歳だろう?冒険者になるには12歳にならないとダメなんだ」

「……えっ?」


今度はミルドの言葉に俺が固まる番だった。って事はまだ俺は冒険者になれない……?


「私はどうやって生き延びれば……」

「あー……まぁ、嬢ちゃんが良ければ何だが……」

「!何ですか!」


打ち拉がれていた俺にミルドが頭を掻きながら手を教えてくれた。


「治療……ですか?」

「ああ、村にはそういった癒し手が居ない事が多い。このハーム村も薬剤師や治療師みたいな役職の奴がいないんだ。しかし、嬢ちゃんは何故か治癒魔法が使える。その治癒魔法を使えば、生きていけるだろう?」

「……確かにそうですね。けど、冒険者になれる12歳までにしたいです」

「何故だ?」


俺の言葉にミルドは頭に疑問符を浮かべた。しかし、それにもちゃんとした理由があるのだよ。


「癒し手もちゃんとした職だと思いますが、自身の身分を証明出来るようなものが欲しいんです。それなら、自由度の高い冒険者ギルドなら、私の性格的に相性がいいですし、ちょうどいいと思うんです」

「成る程なぁ……」


ミルドもその説明を受け、納得した様で、俺の頭に手を置いて、言った。


「まぁ、頑張れや。もし、冒険者になってまた会ったら、一緒に仕事をしよう」


これは彼なりのエールだろう。俺も少しだけ楽しくなってきた。だから、


「はい!」


元気よく返事をした。




俺は、去っていく彼らの後ろ姿を見送った。ここで彼らとはお別れだ。しかし、俺は何故だか、また会える気がしている。だって、世界は広いのだから!

ロリンコ「私、空気になってなかったですか?」

チャラリーオ「お前は台詞が入ってただろ?俺なんてほぼ出てねぇーぞ」

ミルド「お前ら、少しは黙れ」

ロリンコ&チャラリーオ「「勝ち組ミルドは黙ってろ(て下さい)!」」

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