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「メッセージ」

現代って色々便利ですよね。

主に、スマホっぽい何かとか!


現代って色々と便利ですよね。

草木を燃やして煙を昇らせなくても良いですし

チカチカとライトの光を送らなくても良いですし

地球の裏側に居たって電話もそうですけど

メッセージを送るのも直ぐに出来ますから。


「今から行っても良い?」

               「別に良いぞ?」

「分かった」

               「おう」


今日は電話ではなくメッセージで用件を伝えましたが

このやり取りだって数秒で返事が来ます。

ホント、改めて考えると便利ですよね。


「家の前に着いたよ」

               「今開ける」


今は、世界中で話題のウイルスがありますので

大概はマスクを付けていますから

開いた玄関の先にいる彼へ、手を肩くらいの高さに上げて

少し手を振った程度の挨拶で済ませ

お邪魔することに。


「漫画本見せて」

               「お、おう」


私は、彼の部屋に着いてからもメッセージで

会話を続けておりますが、とりあえず不便は何も無く

そのまま漫画本を読み始め15分が経った頃。


「どうかした?」

               「い、いや・・・」

「そう?」

               「そう・・・」


何やら彼は私の顔を何度も見てきますが

私が本から視線を離すと直ぐに目を逸らします。


「何?」

               「何でもない」

「そう?」

               「・・・・・・そう」


この2メートルも離れていない距離での

メッセージのやり取りって・・・

やっぱり異常でしょうか?


「???」

               「何か怒ってる?」

「別に」

               「何か機嫌悪い?」

「別に」

               「・・・・・・そう」


その後も、私は漫画本を読み続け

20分が過ぎた頃、彼からのメッセージが


「  」

               「何か飲むか?」

「飲まない」

               「じゃぁ、アイス食べる?」

「食べない」

               「プリンは?」

「要らない」

               「・・・・・・(泣)」

「気にしないで」

               「(泣)」


なんか・・・

彼がどんよりモードになってしまいました。

まぁ、私もどちらかと言えば

どんよりモードですけど。


「あのね」

               「何か悩み事か?」

「昨日の夜に」

               「うん」

「歯磨きを失敗して」

               「う、うん? 失敗?」

「歯ブラシを強打した」

               「はっ?」

「下前歯の歯茎根元に」

               「おう・・・(汗)」

「血の味が凄かった」

               「今も?」


昨晩は、疲れていたのか

たぶん半分寝た状態で歯磨きをして居たのですけど

眠すぎて力の加減も手の動かし方も悪い状態で

シャコシャコ歯磨きしていたら

歯茎の下側? 唇の付け根?に

歯ブラシのヘッドが凄い勢いでぶつかり

激痛と共に出血&涙!が止まらず・・・

今日になったら飲物も飲めないくらい

痛くて・・・


「今は、血は出てない」

               「そうか・・(汗)」

「あまり口を動かしたくない」

               「お、おう・・・」


あまりにも痛くて、ご飯を食べるのが苦痛でしたし

恐る恐る口の中を鏡で見た時も

なんか、自分が見ても痛々しい感じでしたし(泣)


「だから、今日は喋らない」

               「分かったよ」

「けど、治ったら」

               「治ったら?」

「プリンアラモードが食べたい」

               「はいはい・・・(汗)」


とりあえず、食事と必要最低限の水分補給以外は

口の中だけ絶対安静と言う事で

今日はメッセージだけの会話です。


『まぁ、そう言う日もあるよね♪』

お読み頂き有り難うございました。


歯磨きに潜む危険と戦いながら生きている

普通の猫です♪


とりあえず、洗顔で溺れたことは

まだありませんっ!

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