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4.10 T事件

今晩はO宅へビールをもっていかなければならない。昨日の

Kさんの話を確認するのだ。


昨日の夕方S元議員の名刺をもってO宅へ向かうとちょうどOさんが出てきた。

今から太秦病院まで次男の食事の介助に行くところだった。


「ああちょうどよかった。昼の座談会でS元議員が来はって、これ名刺。

何でも気軽に相談してください言うてました。ところでお酒は日本酒?」


と聞くと、

「そんな飲まへんで。ビール1個ぐらいや」

「OK明日持ってくわ」

ということでエビスビール1缶を買っておいたのだ。


協議会もそこそこに本部長と拠点を出る。8時半。

ピンポーン。すぐにOさんが出てきた。


「いや、昨日の昼の座談会で2棟の長老KさんがTさん、私の前に住んでいた、

Tさん事件知ってはりますか?」

「ああよう知ってる」

「私の隣の婦人を棒でたたいて」

「それ6年前や。その10年前にHさんを包丁で刺したんや」


「ええっ!」

「わしそん時自治会ではじめて責任者なったばかりでほんま大変やった」

「ドラマみたい?」

「ほんまや。血の付いた包丁持って。パトカーと救急車。警官がY字の熊手で

大捕り物や。ここら辺の人皆知ってるで」

「そのTさんは学会員やった」


「そうや。自治会は出て行ってもらうことを決めたんやが学会の責任者Kさんが

何とかするし子供もおることやからとなだめてその時は」

「6年前の傷害事件が2回目?」

「そうや。その前に追い出しときゃ二回目はなかったのにと悔やまれる」


「そうでしたか。学会は医者に見放され家族に見放され誰からも見放されてもう死ぬしかないという人を最後の砦としてたくさん救ってきましたがとうとう最後まで救いきれなかった人もたくさんいます。迷惑かけてほんとにすいませんでした」

「あんたが謝ることないがな」


本部長「ゆっくり又その話聞かしてください」

ここでビールを渡す。

「これ寝る前に飲んでください」

「ああ、ありがとう」

二人「遅うまですいませんでした。ではまた」

「そやな」

「おやすみなさい」


もう今度は真正面から仏法対話で切り込んでいくしかないなと

私は本部長と確認しあって別れた。心地よい疲労がおそう。

まだまだかかるが魔が入らぬよう少しもたゆむ心無く題目題目だ!


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