救荒作物の獲得と天下統一
相模 小田原城下
私は年貢を納めるのが、困難を極める土地に
必要な物堺の豪商達に甘藷、ジャガイモなどを取り寄せるようにした。
流石に現在のように、直ぐに来る訳ではないので、気長に待っていた。
そんな中、千宗易が訪ねてきた。
茶の湯を立て、私は「宗易殿、どうかされたかな。」
宗易「先だって、信政様が要請されたものが届きまして、持参致しました」
私は「そうか、見せていただけるかな」
私は宗易が持ってきた二つの物を見て、頷き、「ありがたい、これを植え、栽培すれば、
飢饉などに役立つし、稲作に適さない土地に植えれば、栽培は可能だ。
特に甘藷は、砂糖などに加工出来るし、焼いても、蒸しても、煮ても美味い。
とにかく使えるのだ、年貢の代わりにしよう。
ジャガイモも同じく、栽培すれば、米の代わりになる。
芽に毒があるが、上手く取り除いて、料理すれば大丈夫だ。」
宗易は不思議そうな表情をして、「信政様、ジャガイモなるものに毒があるのを何故」
私「調べたのでな、まあ、探索はしないで欲しい」
宗易は頷いた。
私「茶の湯はほどほどになされ。
政治に利用されればされるほど、茶の湯の道から外れていく気がするのだ。
一線を引かれたら良い、下手したら・・・」
宗易「それは。信政様の忠告ですか。」
私「まあ、忠告だな、政治に関わることなく、道を極めれば、粛清されることはないだろう」
宗易は茶を飲み、私に礼を言って帰って行った。
同上 三村 元親
信政様に呼ばれ、訪ねたら、私も欲しかった物が目に入った。
私「欲しかった。これが、飢饉に苦しむことなく、民百姓を助けられる。
甘藷を美作で植える予定がついた。」
信政「私も飛騨でやってみる予定だ。
飛騨の石高は約四万石、上手く開発すれば五万石にはなる。
まず、我々が植えて成功させ、他国に広める、蝦夷地でも出来るだろうから、アイヌに栽培方法、調理方法も教えておこう。
年貢の代わりに納めることも添えておく」
私「蝦夷地の内政は、本州と違い、夏は短く、冬の寒さは厳しい。
それを理解しないといけない。
セメント、コンクリートで作った家を構築し、畑は開墾しながら、アイヌとの共存を。
海洋資源を利用して、畿内にて売り捌けば、儲けられる。
珍しい品ゆえな。
あれは作れるかな、蝦夷地には泥炭が取れる所もあるとか」
元親「麦に、発酵を促進する物があるのと、
施設があれば、出来るだろうか」
私「イギリスが此処に来るまで時間がある、
それなりの物を作って驚いて貰う。
キツイ酒だ、あの軍神様が存命だったら、喜んで飲むだろな」
しばらくして東北が治り、遠征軍は帰還してきた。
第六天魔王「ご苦労であった。
東北の裁きを申し渡す。
会津の地に信包、信勝を入れる、伊達の長男に茶々を嫁がせるのと、信包の娘を上杉に嫁がせる」
父と信包殿は了承したが、私は頭痛を覚えてしまった。
どうせなら戸沢辺りに嫁がせ、苦労させた方が本人のためになっただろうにと思わざるを得なかった。
江は秀康に嫁がせるか、今回良く頑張ってたからな、父はどのような予定なのか、尋ねてみるか。
結果は父は予想を裏切らなかった。
関東、東北鎮定により織田による天下統一が完成した。




