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歴史の分岐点

相模 鎌倉




北陸道方面軍はここに軍を進めていた。

信政は軍の再編と占領地の軍政を行っていた。

信政『やはり、北條の民政は見るべきものがある。

始祖、早雲玄瑞より、民百姓を大切にしている。

上杉禅秀の乱以降、民百姓を塗炭の苦しみを与え続けたことによるものだろうか。

四公六民制を止める訳にもいかない。

開発しながら、石高を上げながら続けていくしかないな。

それを理解しなければ、一揆が頻発する。

北條の旧臣を登用しながら、民心を得ることも必要だ。

しかし、北條の旧領を任せられる第六天魔王の一族か。

痴愚は論外。

信孝様あたりか。

信勝様は病弱。

面白いのは信房様か。

後は第六天魔王の弟くらいだな。

私も入るが北国探題だから無理だ。

後は信頼出来る家臣に任せるしかないな。

一番は柴田、次点は明智かな。

まだいたな。

三村に任せてもそこそこやれる、いや、もう一つ関東に政権が出来るから危険、やめておこう』

と、紙に書いていた。




沼田祐光が部屋に入ってきた。

紙に罰を入れてから『信政様、中山道方面軍が明日には鎌倉に入るとのことですが』

信政は頷き、『そうか。

ところで武蔵で降伏した北條の旧臣達は口説けたかな』

祐光『はい、北條の軍師の板部岡江雪斎殿、太田、遠山、御宿など、後は北條の民政に関わってた者は根こそぎ口説いておりますれば』


信政『そうか、本来なら私がせねばならぬのにすまぬな。

どうしても北條の旧臣は必要なのだ。

他国より民政が上手いし、その能力が必要だ。

しかし、成田が取られたのは残念だ。』


祐光『致し方ないかと。

苦労していた三村殿への恩賞と思えば』


信政は笑って、『ところで里見の件だが』


祐光は『どさくさに紛れて下総に軍を入れた件、上杉殿が抑え、その軍を撃破して上総、安房に兵を入れたようです』


信政『ここに在陣している里見勢は抑えたか』

祐光『既に当主共々』


信政『まあ、改易だな。北條もだが』


そんな中、中山道方面軍が鎌倉に着いた報告が入ってきた。



本陣に元親殿が訪ねてくるのは、しばらく経ってのことだった。



本陣



本陣では父、長政に元親殿を始め、報告を行なっている。

私はそれが終わって、主だった者が去るまで、彼とは話さなかった。

元親『第六天魔王に如何に話すかな』

私は『朝鮮のことですかな』

元親『朝鮮に詳しい小西隆佐に説明するようにと今回の遠征に呼んでいる。

なんとか、琉球や台湾、蝦夷、樺太、フィリピン、関東を南下した小笠原諸島、グアム、サイパンなどを抑えるように進言する。

朝鮮のような明の影響を受け、ある程度、独自の文化を持ち、誇りに思っている、日の本との言語が伝わりにくい土地を治めるのは難しい。

統治と言う戦いに負ける。

日の本は長らく戦乱の世を潜り抜けた猛者が多いのと火縄を多く持っている。

朝鮮の軍には勝てるだろうが、明に援軍を頼むだろう、泥沼に嵌る。

日の本との気候、水も合わないことも。

第六天魔王に伝えねばならぬ』

私は『会って話す時間は取れそうだ。

要請しておいた。』

元親は頷いた。

元親殿と話し会ってから感じたことそれは、歴史を変え続けた以上、最後まで変え続ける決意を固めた。








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