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第六天魔王について

北近江 小谷城 万福丸



六歳になりました。

教育係には、遠藤直経。

彼から、武将としての教育さ、学問を学んでいます。

それと、四年くらい前に第六天魔王に会ったのですが、裏覚え。

この時、直経は第六天魔王暗殺を考えた。

父に止められた。

姉川時には、第六天魔王に着くことを勧めましたが、朝倉へ義理立てする赤井清綱らに反対され、最後は第六天魔王暗殺を目論んだが失敗、竹中に斬られた。

第六天魔王の大器を見抜いた人物。

彼に第六天魔王について尋ねてみた。

『直経、お前は織田様に会ったことがあったな、どんな人物かな。』

直経『恐ろしいくらいの覇気と能力、合理的な考えの持ち主、逆らえば、どうなるのか、わかりませぬ。』

私『族滅させられような。

そうならないためにも、直経、お主に力を貸して欲しいのだ。』

直経は目を瞠り、『若君』

私『家中の者を密かに口説いて欲しい。

確かに朝倉には恩があるのは、分かる。

我々も朝倉を口説いたが、無視している。

これは将軍家の要請を無視している。

朝倉、将軍家に逆らっている。

将軍家に仕えている以上、逆らう逆賊は我々、臣下は討たねばならぬ。

我々は将軍家の臣下、あちらは既に逆賊と言っていいだろう』

直経は万福丸の言葉に驚愕した。

直経は直ぐに、同じ考えを持つ者を誘った。



同上 遠藤 直経



若君は織田様を恐れている、私も同じ考えだ。

急ぎ同僚を口説いていかねばならぬ。

海北、赤尾を口説くのは後だ。

磯野、雨森、宮部、阿閉らを口説く。


説得にはかなり時間と理を説いて、家中のほとんどを朝倉から織田への鞍替えを決めた。

そして、海北を口説きに行った。



同上 海北 綱親



遠藤が来ている。

私は『朝倉には恩がある以上、それを討つのはあまりに』

遠藤『それは分かる、このまま、朝倉が将軍家の要請を無視し続けたら、織田様は必ず、越前に兵を向ける。

我々は背後から織田を討つのか、将軍家の代わりに討つ織田を。浅井は逆賊の汚名を得ることになる』

私は『織田様にも問題があるのでは』

遠藤『将軍家に迫った話もあるが、民や百姓、商人達には利がある。

将軍家にも問題がある、恩知らず、と呼ばれても、浅井の家を滅ぼす訳にはいかぬ。

織田と対立するだろう武田や上杉など、織田に対抗する勢力と組むとして、勝てるのか、

武田や上杉には問題がある、信玄の病気、謙信は酒や関東管領だ。

毛利は元就は長くないし、中央に興味はない、織田には勝てぬ、兵力分散を図れるかもしれないが、各個撃破されるのがおちだ。

天の時、地の利、人の和がない』

私『なあ、遠藤、お主に聞くが、誰が鞍替えせよと』

遠藤は『若君だ。私もその意見に同意しているのだ。』

私は目を瞠り、『遠藤、貴様は何を』

遠藤は『大義親を滅す、今は戦国の世、どうにもならぬ、磯野、阿閉、宮部、雨森も賛成してくれた』

私は答えられなかった。

『わかった。彼らや私やお前で赤井を口説き、長政様を説得しよう。

問題はご隠居だな。』と。



同上 赤尾 清綱



遠藤、海北や磯野、阿閉、宮部、雨森らが来ている。

私は『朝倉に着くべきだろう。』

遠藤『朝倉は将軍家に逆らっている以上、どうにもなるまい』

赤井『遠藤、若君に何を教育しているのだ』

遠藤『若君が考えて答えていたのだ。

浅井という家を残すには、織田に着くしかない、朝倉につけば、滅びる。

そして、我々の意地で北近江に住む民、百姓を苦しめる訳にはいかぬ。

恩以上にこれが大事だ、大名として選ばねばならぬ、と。

ただの武将とは違うのだ』

私は答えられなかった。



家臣揃って、長政のもとを訪ねて、家臣の決定として朝倉から織田への鞍替えを説得することになる。








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