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軍神対策

北近江 小谷城



久しぶりに父が北近江に帰ってきた。

一向衆への対応が終わったらしい。

私や母や妹達を呼び、武田元明の若狭侵入を阻止と波多野、一色の侵入を阻止したことは褒めたが、無茶しないようにと釘を刺されてしまった。

しばらく内政を見るようにとのことらしい。

その途中、第六天魔王が現れ、『信政、見事、お前が動かなければ、阿呆の公方が蠢動して余計なことをした筈よ。

まあ、今回、毛利、三村が人質を出したことで、阿呆の公方には毛利や三村からの援護はない。』

市『兄上、誠ですか?』

第六天魔王『儂が要請しようと思っていたことを先にしよった、やはり、厄介な相手よ、

三村は。

宇喜多が苦労したのも分かるわ。

それにしても、阿呆の公方めは余計なことばかりする。』

流石に辟易しているようだ。

『若狭に武田やら近江に京極やら、既に力を失って久しい室町幕府を支えた守護大名を置きたいと言う、馬鹿なことを考えおる、あれらの力は既にない、もはや、必要ない。

誰一人望んでもおらん。

そう言えば、京極の一族の者もいたようだが、どうした?』

父『誰かに嫁がせる予定でしたが、茶々との確執で住み辛くなり、三村備中守について、備中へ行ったと』

第六天魔王は『で、あるか』

私は『ところで人質は誰が来たのですか?』

第六天魔王『小早川隆景の養子、元就の末っ子、秀包、穂田元清の子、宮松丸。

三村の勝法師丸だが、どれも見所があるし、

かなり優れた子だった。

特に三村のは非凡なものを感じた、信政や信康、蒲生の子や信澄に引けを取らぬ、暇があれば会ってみても良かろう』

私は頷き、『会ってみたい、武田はどうでした。』

第六天魔王『あれだけの火縄を準備したが、

山県、馬場、内藤、真田などが前線に出なかった。

潰してやるつもりだったが、兵力は奪えるだけ奪った、遠征は楽になるだろうが、あえて、放っておく。

国を割ってくれたら面白い』

第六天魔王は京の方角を見て、『あの阿呆を助ける西の勢力は少なくなった、波多野、赤井、別所、山名、一色、三好、石山本願寺くらいになった、毛利、長宗我部、三村、宇喜多に無視されている。

九州遠征になるだろう。』


第六天魔王の予想は当たることになる。


第六天魔王が北近江を去り、私は三村に取られたが、まだまだ、優れた人材は近江にいる、猿の七本槍や五奉行の残りが在野にいるし、浅井に仕えているが、家格が低い者を直参に取り立てようと考えている。

例えば、長束正家、増田長盛、田中吉政、脇坂安治、片桐且元、貞隆兄弟、小川祐忠、茶々の乳兄弟の大野治長、治房兄弟、石川一光など、数えたらきりが無いが、直臣にしていこう。

猿に取られることはないが、油断できぬ。


私は随時、直臣に取り立て、内政に詳しい者や軍事に詳しい者を置き、北近江、若狭の国力を引き上げ、新しい産業開発を行うことにした。

北近江の鉄、若狭の鉱物資源を使って、新しい産業と販路の開拓拡大を目指し、農業にも、救荒作物の奨励、田畑の整備、灌漑用水路の整備や検地を行なったり、田畑に適さない場所では、牧畜を行なうようにした。

さらに京の都に繋がる、道を整備するため遠く備中から石灰岩を数多く取り寄せ、流通しやすくし、運上金を得、若狭の小浜に城と港に堺の商人を呼び、北や西、東との交易出来るようにした。

可児才蔵などには治安維持にあたらせ、北近江や若狭の国力は少しずつ上がって行った。

将軍家を探りながら。

将軍家は大人しくなったが、北の軍神に上洛を促したらしい。

私は長期戦と軍神対策を講じないと、危険、加賀の大宝寺城を要塞化することを考えていた。




















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