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とある魔法使いの娘の呟き 055
「とりあえず、あの“龍の髭”という飴が、薬菓子であったのは間違いなさそうですね」
皆一様に落ち着きを取り戻し、父が王女様の膝を枕に寝付いたところを見計らって、小父様が話を始めた。
「…はい。今の状態を見るに父の記憶も後退していると診るべきです。あの竜言語の術式…」
封印はお母様の魔法だったことを考えると、お母様が作った物…そういえば、封印を解いた時の光は?
「小父様、封印を
「生徒会長!そ、外に!!」
えっ?」
私は、書記の男子の声のした方を振り向くと、日が出ていたはずの外が日食が起きたように暗くなっていた。
私と小父様は窓に駆け寄ると、扉を開け、外に顔を出す。
その上空には、赤黒い鱗で覆われた巨大で長い体が浮かんでいた。
「ドラゴ・ン…じゃない?もしかして龍?」




