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とある魔法使いの娘の呟き 051
「失礼しま…ど、どうかされましたか?」
そこには、皆から注目され、驚く王女様と扉を開けたまま動かない父が立っていた。
「「「はぁ」」」
皆の強張った身体から、一気に力が抜け、立っていた人たちは床にへたり込んでいた。かく言う私も座っていたソファーに身体を沈めせていしまった。
ふと、あの騒動にも関わらず、手から落とさずに済んだ小箱を見ると、また別の見慣れない魔法陣が浮かび上がっていた。
「小父様?」
私は、王女たちへの対応を他所に、小父様に話しかける。
「ええ、これも先ほどと同じ竜言語ですね。ただこれは…この薬の効果用の魔法陣なのでしょうか?」
小父様は、視覚化された魔法陣を覗き込むが、その表情は芳しくない。
「“対象”、“戻す”という単語以外は、皆目見当がつきませんね」
「そうですか…」
何重にも重ねられた小箱への魔法陣に、竜言語。
とてもヤバイものの様な気がする…
「…どうゆう状況でしょうか?」
「さあ?」
一方、状況を理解できない王女は父を見上げるが、王女と一緒に来た父に分かるわけもなく、首を傾げるのだった。




