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とある魔法使いの娘の呟き 034
「その部屋には、何か動物が居ませんでしたか?」
このままでは、話が進まないので、私が従者の彼に話しかけた。
「動物ですか?皇子が身代わりにしたであろうカエルなら居ましたが…」
私の質問の意味がわからないのか、戸惑いながらもそう答えた。
「…お父様」
「…緑のキャンディーにカエルになる物がある」
最悪だ…。
「と、ということは…あのカエルが?」
執事の彼の顔からは、絶望しか浮かんでいない。
「…まさか」
こちらの様子をうかがっていた書記の男子がそう呟いた。行方不明どころか、もしかして…
「いえ、皇子の悪戯だと思い、学園の池に放しま…し、失礼致します!!」
私たちの脳裏に浮かんだ言葉を否定した彼は、勢いよく部屋から飛び出していった。




