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とある魔法使いの娘の呟き 025
「…“変身キャンディー”を知らないか?」
向かいのソファーに座る父が、ぼそぼそとそう口にする。
「…お父様。今、何ておっしゃりましたか?」
自分でもわかるほど顔が引き攣れる。
「そ、その…」
大きな熊が何をウジウジと!!
私の感情に合わせて、魔力が膨れ上がっていく。
「が、学院の研究室に置いてあった“変身キャンディー”が見当たらない。し、知らないか…なぁ」
私の魔力の高まりを感じ取った父は矢継ぎ早にそう口にした。
“変身キャンディー”…先日、王女を白鳥に変えた薬菓子は、すべて破棄したはず…
まさか!?
「|Il peut être impressionné!《彼のものを吹き飛ばせ!》」
あ、つい感情に任せて…




