21/116
とある魔法使いの娘の呟き 021
『そろそろ、周りのことを考えて、二人とも』
「!?」
躊躇なく王女様に話しかけた私に驚いた皇子は、息を呑みマジマジと私を見てくるが、無視。
『あら、生徒会長様』
悪戯が成功した子供のような笑顔で、話し掛けてくる王女。
話の内容は、私たちしかわからないけれど、人前でその表情はどうかと思う…
『あら、じゃないわ。騒ぎになっているのよ。少しは考えて、王女様』
そう言う私もこの皇子様に思うところがあるので、強く二人を責めるつもりもない。
『は~い』
『…』
どこか嬉しそうな王女様と残念そうな父、そして一言も話さない王女様の侍女は、食べ終えたトレイを持ち、返却口へと歩いて行った。
学院内では、王女であっても自分のことは自分ですることとなっているが、身分が身分なので、護身術を身に付けた侍女が常に控えている。
「はぁ、まったく」
あの侍女さんは、幼少の頃から知っているが、未だに何を考えているのか、わからん。
「おい、お前ら!」
あら、まだ居たんですか?




