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とある魔法使いの娘の呟き 115
私は、隣から触れられた王女の震える手で自分も震えていることを自覚した。さっきまで纏っていたお互いの雰囲気など何処かへ行ってしまったように一変してしまった。
「あなたはまだ自分の魔力に暗示がかかっているから気づいてないでしょうけど、私たちの持つ魔力はこの大陸の生きるモノ達のそれとは比べ物にならない量なのよ。それこそ誰もが恐怖するような、誰もが渇望するような桁違いなね」
しかし、この震えは”母を殺された”ことからくるモノではないのでしょう。目の前の曾お婆様からの底知れない威圧を感じ、身体の奥底から震えが起こっている。私たちのみならず、お爺様やお婆様、家政婦長を除くこの部屋の同席者は青ざめた表情になってしまっている。
「あの孫娘が自分の身も守れないほどの災害が起きたなら…今、私たちはここで会うこともできないしょうね」
う!?
曾お婆様が、そう言葉にした瞬間、さらに強い威圧が私たちを襲われる。




