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とある魔法使いの娘の呟き 110
お爺様が、魔王があと何年生きるのか?考えもしない質問に、何も考えられなくなってしまった。
「ふふ、少し意地悪が過ぎたわね…実際、何年生きられるかなんてわからないわ。ただ、私より先に逝ってしまうでしょうね 」
曾お婆様はそう優しく、そして寂しそうに、お爺様を見る。
「…それが、何万年、何億年先なのかもわからない。そんな果てき先まで続く”生”。それは、孤独という牢獄になってしまう」
そして、寂しげな視線が、私にそして王女へと向けられる。
「そこに”欲”が生まれる。相手から受ける欲じゃないわ。そんなモノは跳ね除ければいい。それだけの力があるのだから。でもね、自らの”欲”には、どうして抗うことができないのよ」
曾おば様の表情は、とても…それはとても悲しい笑顔でした。




