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とある魔法使いの娘の呟き 109
「そう”欲”。強い力が欲しい、永遠の命が欲しい、魔王になりたいとか、他にも様々な”欲”対象ね」
淡々といった感じに言葉を並べる曾お婆様。
「その”欲”の対象として見られることも”呪い”。でも、その力を得た後こそ、自らの”欲”が”呪い”となって降りかかってくるの」
確かに自分より優れた他者を羨む気持ちやそれを欲しいという気持ちは理解できるが、その力を持ったことで自らの”欲”に”呪”われるということが、よくわからない。
「わからないって顔ね」
表情に出ていたのか、曾お婆様が私の顔を見てそう言葉にする。
「まあ、そうね。まだ十七歳では、理解できない部分が多いでしょうね。ねえ、息子が、今何歳?」
「二百六十三歳」
私は、二十台にしか見えないお爺様を見る。
「当り。じゃあ、何事もなければ、あと何年生きられると思う?」
え?




