表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
F!くえすとっ!  作者: あひる亭桃羽
ニシノ村の秘宝
6/55

06

女性は意識はあるようだ。

だが、目の焦点が合っていないというか、ボーッとしている。

「…良い加減、自分で立ってくれねぇかな?」

その問いかけに、女性はハッと反応する。

「す、すみませんでした!」

女性は自身の足で立ち、もう一度頭を下げた。

「ルンミイの読み通りだったぜ。やっぱし刺さってた」

シュウドが羽根をヒラヒラさせる。

「貴女に一体何があったの?」

「私の名前はスキュラ。妖精ニンフ族です。ある日、私の村に『ジェネラルホーク』と名乗る男がやって来ました。初めは、気の良い冒険者のような振る舞いでした。しかし…」

スキュラは身震いをする。

「まるで悪夢でした。一夜にして、私の村は壊滅しました。私は隠れ、逃げようとした所を捕まりました。その後の事は覚えていません」

自身がモンスターとして戦った記憶などはないらしい。

その方がいいかもね。

もしかしたら、スキュラに殺された冒険者だっているのかもしれない。

「お二方とも、お怪我をなさっています」

スキュラはアタシとシュウドに掌を向けた。

傷が癒えていく。

「おめー、聖法使えんのか?」

「妖精族は戦う事が苦手な種族。その代わり質の高い聖法を使えます」

スキュラはニコッと笑った。

とても可愛らしい笑顔。


表情がない時は、凍りつくような美人さんに見えたが、今はむしろ女の子に見える。

年はアタシより下に見えるけど…妖精族は長命の種族だって聞くからな。

いくつくらいなんだろう。


そんな事を考えながら身体を確認してみると、どうやら傷はすっかり癒えているようだ。

そんなヘビーな怪我はしてなかったしね。

さて、この娘をどうしよう。

まさかここに置き去りにするわけにもいかない。

この先には、何が待ってるかわからない。

かと言って、今のところ来た道を戻って外に出る術もない。

「シュウド、どうしよう?」

「どうしようもなにも、一緒に行くしかねーべ」

「そうだよね…ただ、もしまた強いモンスターが出た時、スキュラの身まで守れるか…」

「私ならば大丈夫です。ご迷惑をおかけするかもしれませんが、聖法が使えます。ですから外までご一緒させて下さい」

スキュラは深々と頭を下げた。

ま、一緒に行くしか選択肢はないよね。

「じゃあ、短い間かもしれないけど、よろしくね」

アタシとスキュラは握手をする。

「そうと決まれば先を急ごうぜ!サグア達も心配だ」

アタシ達は先に進み出した。



「ジェネラルホーク様。あの妖精族、スキュラと申しましたか?奴の術が解かれました」

「思っていたよりやるな。これはこちらもそれなりの準備をせねばならぬやもしれん」

「私めがまいりましょうか?」

「そうだな…。ならば奴らの片割れの方に向かえ。そちらはある程度の法術をつかうようだ」

「かしこまりました」

ジェネラルホークの前からスッと気配が消える。

「やはり、骨のある相手は愉快だ。どこまで頑張れるかな」

ジェネラルホークはさも愉快そうに笑った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ