そして、鮮血へ21
アタシ達はペンシーバニーに向き直る。
ペンシーバニーは露骨に嫌そうな顔をした。
やはり陽の光には弱いようだ。
作戦は、アタシとサグアがペンシーバニーの気を引き、シュウドにスキュラが例の身体能力が上がる聖法をかけ杭を刺す。
スキュラは既に人間の姿に戻り、サグアに聖法をかけている。
そして、イパスルがペンシーバニーに見えないようにそっと杭をシュウドに渡した。
準備はOK。
あとはやるだけだ。
ペンシーバニーがアタシ達に襲いかかって来た。
が、明らかにスピードが遅い。
アタシとサグアは左右に別れるように飛び、まずはサグアが炎の球をペンシーバニーにぶつける。
それを回避した所でアタシが剣を振った。
ペンシーバニーの右腕を切り落とす。
短くうなるとペンシーバニーはアタシから距離を取った。
治癒力も落ちているようだ。
これはいける!
アタシがペンシーバニーに向かって走ると、サグアは炎の束をアタシに向けて放った。
それを剣でキャッチしてそのままペンシーバニーに振り下ろす。
「!!!!」
アタシの斬撃はペンシーバニーを袈裟懸けに切り、傷口は焼け焦げ血が噴き出す。
ペンシーバニーは傷を押さえる後ろによろける。
ドンッ
何かに当たり振り向くペンシーバニー。
そこにはいつの間にかシュウドが立っていた。
「クソッ!」
ペンシーバニーは腕を降るがそれをシュウドは軽々とよける。
「お前の伝説も今日で終わりだな?」
シュウドはペンシーバニーの心臓に杭を刺した。
めり込む杭。
噴き出す血。
一瞬呆気に取られたような表情をしたペンシーバニーだったが、苦悶と恐怖が入り混じった表情に変わる。
「そんな…まさか…」
ペンシーバニーはそのまま膝をつき地面に倒れた。
アタシ達は勝ったんだ!
地面に倒れたペンシーバニーの身体は、今までの劣化が一気に来たように崩れ白骨に変わった。
ペンシーバニー王の伝説に終止符が打たれた瞬間。
やがて陽の光が窓から差し込み、その光がペンシーバニーの白骨に当たると、骨は音もなく崩れ去った。
沢山の命を奪い、恐怖を与えたペンシーバニーの最後は呆気ないものだった。
ペンシーバニーとの戦いの後、古城をくまなく探したが財宝らしきものは見つからなかった。
伝説に尾ひれは付きものだけど…こんなに危ない思いをしたのになんか悔しい。
アタシ達は疲れきって、古城を後にした。
体は疲れきっていた。
そんな体を、陽の光は優しく包んでくれた。




